ユキムから、Aure(オーラ)の原点回帰ピュア・アナログアンプ「VA 40 rebirth」(¥275,000、税込)が発表された。発売は11月を予定している。

 VA 40 rebirthは、オーラデザインの創業35周年を記念して企画されたインテグレーテッドアンプ。初代モデル「VA 40」の名を冠したアニバーサリーモデルで、当時の回路設計を忠実に再現した純粋なアナログアンプとしてデザインされている。

 そのコンセプトは、伝統のMOS FETシングル・プッシュプルのアドバンテージを明確なものとする瑞々しい音楽再現。これまで評価されてきた優秀なローレベルのリニアリティと、ハイパワーレスポンスを両立。VA 40 rebirthは、かつてAuraが聴かせたわくわくするような音楽の躍動感を蘇らせる今聴いて欲しいアナログアンプとなっている。

 VA 40 rebirth最大の特長は、MOS FETを取り付けた大型ヒートシンクを上部に配し、その下にメイン基板を上下逆向きにロッドで支えるという手の込んだ構造にある。シングルプッシュプル駆動は、パラレルプッシュプルでは難しいピントの合った再現性に有利だが、4個という最小単位のパワーデバイスはかなりの高温を発する。

 そこでVA 40 rebirthでは、制振性に優れた鳴きのない大型ヒートシンクにしっかりとMOS FETを固定し、リッドの通気孔から効率的に放熱している。最適な温度管理で動作するMOS FETは、熱による特性劣化を引き起こすことなくその能力を発揮し続けることが可能だという。熱は上部に抜けていくため、ヒートシンク下部に取り付けられたメイン基板は、ほとんど熱の影響受けずに性能を維持し、さらにパーツの耐久性向上にもつながっている。

 また今回、VA 40 rebirthのために200VAの容量を持つトロイダル・トランスがカスタムメイドされた。MOS FETはGOLDMUNDやNAGRAなどのハイエンドブランドにも採用実績のあるイギリスのEXICON ECX10P20/ECX10N20を使用。VISHAYの金属皮膜抵抗、NICHIKON MUSEシリーズのハイグレードコンデンサー、金クラッド接点リレーなど、多くの高品位パーツが組み込まれている。

 Aura Design(オーラデザイン)は、1989年にイギリス・ワーシングで創業した。創業直後B&Wの子会社として7年間ブライトンで製品製造を続けた後、オーラデザイン・ジャパンへブランドを移管して現在に至っている。VA 40 rebirthは日本国内製造モデルで、フロントパネル、シャーシは金属加工で有名な燕三条で製作され、高い精度とクォリティを獲得している。

「VA 40 rebirth」の主なスペック

●形式:インテグレーテッドアンプ
●定格出力:50W+50W (8Ω)
●接続端子:フォノ入力(MM)×1、LINE入力×3
●消費電力:16W(最大210W)
●寸法/質量:W430×H76×D350mm/7.2kg