2023年11月に新作『ほかげ』の公開を控える塚本晋也監督が2015年に初公開した『野火』が、戦後78年を迎えた今年も終戦記念日を中心に、渋谷・ユーロスペースほか全国30館でアンコール上映される。世界情勢がますます混迷を深める今、スクリーンを通して戦場の恐ろしさを体感し、戦争と平和について考える機会にしてみてはいかがだろうか。今年は新装版のパンフレットも完成し、上映劇場で販売予定とのことだ。

『野火』戦後78年 アンコール上映 スケジュール
●東京:
 ユーロスペース(8月15日、舞台挨拶あり)
 立川シネマシティ(調整中、舞台挨拶あり)
 新文芸坐(8月10日、舞台挨拶あり)
●神奈川:
 横浜シネマリン(8月13日、オンライントークあり)
 横浜シネマ・ジャック&ベティ(調整中、オンライントークあり)
●千葉:柏キネマ旬報シアター(8月15日)
●埼玉:
 川越スカラ座(8月12日)
 深谷シネマ(8月13日~19日)
●群馬:高崎電気館(8月5日、14日、18日)
●茨城:あまや座(8月12日~18日、オンライントークあり)
●愛知:シネマスコーレ(8月15日)
●新潟:
 シネ・ウインド(8月15日)
 高田世界館(8月20日、オンライントークあり)
●大阪:
 シネ・ヌーヴォX(8月5日〜18日)
 シアターセブン(8月6日~11日)
●兵庫:豊岡劇場(8月11日~15日)
●北海道:浦河大黒座(8月11日~13日)
●岩手:
 みやこシネマリーン(8月12日~13日)
 フォーラム盛岡(8月15日)
●山形:フォーラム山形(8月15日)
●宮城:フォーラム仙台(8月15日)
●福島:フォーラム福島(8月15日)
●広島:シネマ尾道(調整中)
●愛媛:シネマルナティック(8月15日)
●高知:大心劇場(調整中)
●熊本:Denkikan(8月11日)
●大分:
 別府ブルーバード劇場(8月4日~10日)
 シネマ5(8月15日)
●宮崎:宮崎キネマ館(8月11日)
●鹿児島:ガーデンズシネマ(8月13日)
※2023年7月20日(木)時点

塚本晋也監督のコメント

 9年目の「野火」になります。

 戦後70年の夏から毎年上映を続けることができたのは、理解を示してくださった多くの劇場さんと、見てくださる皆さまのおかげです。

ウクライナの戦争が終わらず、世界の状況が底の抜けたように不安に満ち、何が正しいのかさえはっきり言えない世の中になってきたと言えます。

そんな時にこそ、大岡昇平さんからのメッセージ、「野火」に立ち返ってみて欲しいです。

戦争が始まれば、何が起こるのか。 人はどう変わってしまうのか。

その上で様々な議論が展開されることを望んでおります。

「野火」。 今こそさらに多くの皆さんに観ていただきたいと思います。

『野火』
●原作:大岡昇平「野火」
●出演:塚本晋也、リリー・フランキー、中村達也、森優作
●監督・脚本・撮影・編集・製作:塚本晋也
●2014年/日本/87分/PG12
●製作・配給:海獣シアター(2016年4月より配給:新日本映画社)

【ストーリー】第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島。日本軍の敗戦が色濃くなった中、田村一等兵(塚本晋也)は結核を患い、部隊を追い出されて野戦病院行きを余儀なくされる。しかし負傷兵だらけで食料も困窮している最中、少ない食料しか持ち合わせていない田村は早々に追い出され、ふたたび戻った部隊からも入隊を拒否される。そしてはてしない原野を彷徨うことになるのだった。空腹と孤独、そして容赦なく照りつける太陽の熱さと戦いながら、田村が見たものは……。

(C)SHINYA TSUKAMOTO / KAIJYU THEATER

映画『野火』 Fires on the Plain 予告編

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