東京藝大大学院映像研究科修了作品『しんしんしん』(2011)、ndjc2018『サヨナラ家族』(2019)などを手掛けた眞田康平による長編第二作『ピストルライターの撃ち方』。6月17日(土)~東京・ユーロスペースでの封切りに続き、好評のため、7月21日(金)からの東京・シモキタ-エキマエ-シネマ『K2』でのセカンドラン上映、そして大阪・第七藝術劇場、京都・京都シネマ、兵庫・神戸映画資料館、愛知・名古屋シネマスコーレでの順次公開が決定した。

 『ピストルライターの撃ち方』は主演・奥津裕也の出身地、オール宮城県ロケにて撮影され、被災地の復興に再注目させるべく、再び原発事故が起こった近未来を舞台にしている。ヤクザの下で除染作業員を運ぶチンピラ、ムショ帰りの親友、出稼ぎ風俗嬢による社会から見捨てられた世界の片隅で懸命に生きようとする人々の人生を俳優一人ひとりが体現した群像劇である。

 一方眞田監督は、自身も原発のある石川県出身で震災が風化していく東北の姿と自身の故郷とを重ね、物語を構想。念願の企画として12年前の福島県と故郷・石川県で起こりかねない近未来とを結びつけて執筆した脚本が『月刊シナリオ』7月号に、プロダクションノートが『映画テレビ技術』に掲載されるなど、上半期公開のインディーズ映画のなかで見逃せない重要な1本として、注目を集めつつある。

 このたび、シモキタ-エキマエ-シネマ『K2』での東京セカンドラン上映とあわせて、第七藝術劇場、京都シネマ、神戸映画資料館、名古屋シネマスコーレでの順次公開が決定。

 新たに解禁された縦型30秒予告と場面写真では、社会から見捨てられた被災地で奮闘する主人公・達也の生き様を窺わせる8枚が解禁となった。

〈応援コメント〉(敬称略/順不同)
■岡本多緒(女優/『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』)
ニュースで見る、新聞で読む、人から聞く話の奥には、それぞれの人間のストーリーがある。全部がその人々のリアルで、生々しく、力強いんだ。

■木村知貴(俳優/『はこぶね』)
すくった水がいまにも手から零れ落ちていくような刹那と不器用なやさしさを併せ持つ者達の行く末を固唾を呑んで見守った。やさしさの暴走を止められるのは果たしてピストルライターなのか。観終わって、ザ・ブルーハーツの「44口径」が聞きたくなった。

■西山真来(俳優)
のっけから、自分が忘れようとしてること考えたくないこと逃げたいことを突きつけられるような奥津さんの、中村さんの、黒須さんの顔、顔、顔、安易に解釈しようとしていた私は何回もぶん殴られた。己が己であろうとすることってそんな単純なことじゃないよなって思った。

■及川奈央(俳優)
登場する人物達が、ただただ一生懸命に生きていた。本当は弱くて。でも強く生きたくて。現実にも他人事ではないかもしれないこの不安はいつもどこかにあって、重たくて怖くて、苦しくなった。でも希望は持って生きていたいと、改めて思った。主演の奥津裕也さんをはじめ素晴らしいキャスト陣が繊細に演じられています。是非とも多くの方にご覧いただきたい作品です!

映画「ピストルライターの撃ち方」

2023年7月21日(金)よりシモキタ-エキマエ-シネマ『K2』ほか全国順次公開

〈上映館情報〉
○東京 シモキタ-エキマエ-シネマ『K2』7/21(金)~
○大阪 第七藝術劇場 9/16(土)~
○京都 京都シネマ 9/29(金)~
○兵庫 神戸映画資料館 近日公開予定
○愛知 名古屋シネマスコーレ 近日公開予定

※監督・キャストによる舞台挨拶実施予定。詳細は各劇場HPからご確認下さい。

【あらすじ】
遠くない未来、地方で再び原発事故が起こった。しかしその隣町では一見変化のない生活が続いている。ピストル型のライターで煙草に火をつけるチンピラの達也は、ヤクザの下で立入禁止区域の除染作業員をタコ部屋まで運ぶバンの運転手をしている。そんな彼の下に、刑務所に入っていた親友の諒と出稼ぎ風俗嬢のマリが転がり込んできて、行き場の無い3人の共同生活が始まる。

【キャスト】
奥津裕也 中村有 黒須杏樹
杉本凌士 小林リュージュ 曽我部洋士 柳谷一成 三原哲郎 木村龍 米本学仁

【スタッフ】
監督/脚本:眞田康平 プロデューサー:奥村康 撮影:松井宏樹 録音:高橋玄 音楽:長嶌寛幸 美術:飯森則裕 助監督:登り山智志 製作:ピストルライターの撃ち方製作委員会 宣伝:滝澤令央、松村厚(京阪神地域) 制作・配給:映画「ピストルライターの撃ち方」製作委員会 配給協力:Cinemago
2022/シネスコ/カラー/ステレオ/118分 R-15+
(C)映画「ピストルライターの撃ち方」製作委員会」