ゲートボールを通してシニア世代が奮闘する姿を描いた『それいけ!ゲートボールさくら組』が5月12日より公開となり、翌13日に新宿ピカデリーにて公開記念舞台挨拶が行なわれ、主演の藤竜也、共演の本田望結、そして野田孝則監督らが登壇、撮影のエピソードや本作へ込めた想いを語った。

 冒頭、大勢の観客を前に主演の藤は、「(いろいろと制限のあった)コロナ禍真っただ中に撮影した作品だけに、ものすごいエネルギーでお芝居をしていたことを覚えています」と撮影当時の状況を振り返って挨拶。

 作中ではゲートボールに初挑戦ということで、事前に練習をしようとしたそうだが、監督より「ボールはCGで」と言われたために練習はなし。が、いざクランクインすると「10m先のゲートに玉が入るまでOKがでないんですよ」と恨み節を含むコメント(笑)。CGの話はどこへ行ったんだろうと監督に詰め寄ると「(何回やっても入らないなど)最悪の場合は、CGでやりましょう‥‥…とお話ししたつもりなのですが、その“最悪の場合”が(藤さんの記憶から)抜けているのではないか‥‥…」という苦しい釈明。

 一方、藤らシニア世代(さくら組)へゲートボールの厳しい(スパルタ)指導をする嶋田七海を演じた本田は「最初に監督にお会いした時に、“おいジジイって言える?”と聞かれて、その場でやりましたけど、監督に言っているようなシチュエーションになってしまって(笑)」と、始まりのエピソードを述懐。その後、撮影ではベテランらにかなり厳しい言葉(セリフ)を浴びせていたそうで、「絶対に今後言わないであろう言葉をたくさんやらせていただきました」と、貴重(?)な経験を、少し申し訳なさそうな顔で語っていた。

 監督はその嶋田のキャラクターについて「『こち亀』に出てくる本田巡査をイメージして役を決めていきました。彼はバイクですけど、嶋田はスティックを握るとスイッチが入るっていう設定にして、本田(望結)さんは、すごい豹変ぶりをしてくれました! どっちが本当の本田望結か分からないほどでした」とその芝居を絶賛していた。

 最後には各登壇者より、「年齢を問わず、人生には遅すぎることはない! いま一所懸命頑張ろうよ、というメッセージを込めました。映画をご覧になって、明日からまた頑張ろうって思ってもらえたら幸せです」(野田)、「今、目の前のことを、年齢に関係なく大事にしていただきたいなって思います」(本田)、「面白くなかったら黙っていてください(笑)」(藤)というメッセージが語られて、舞台挨拶は終了した。

映画『それいけ!ゲートボールさくら組』

『それいけ!ゲートボールさくら組』は″笑顔満開“全国公開中

<キャスト>
藤竜也 石倉三郎 大門正明 森次晃嗣 小倉一郎 田中美里 本田望結 木村理恵/赤木悠真 川俣しのぶ 中村綾 直江喜一 特別出演:毒蝮三太夫 友情出演:三遊亭円楽/山口果林

<スタッフ>
監督・脚本・編集:野田孝則 主題歌:Rei「Smile!with藤原さくら」(ReinyRecords/UniversalMusic) 音楽:安部潤 特別協賛:(ドクターリセラ株式会社) 協力:公益財団法人日本ゲートボール連合 千葉県ゲートボール連盟 学校法人作新学院 企画・制作プロダクション:ファーイースト 配給:東京テアトル
(C)2023「それいけ!ゲートボールさくら組」製作委員会