完実電気は1949年に創業し、来年で75周年を迎えることを記念して、同社Perfectrion(パーフェクション)ブランドを復活、新製品3モデルを発売する。パーフェクションは1959年に立ち上げたブランドで、当時はスピーカーやフィルターアンプ等を製造・販売していた。

 ブランド復活第1弾は、70年以上にも及ぶ商社活動を通じて得たノウハウを生かし、新たなコンセプトを取り入れた製品になっている。また今回のFORN(FOR Noise)シリーズをスタートとして、今後もオリジナリティに溢れたオーディオアクセサリーを順次開発していくという。

アクティブフィルター搭載電源タップ PFT-T3000AF ¥132,000(税込、5月30日発売)

 調光器やルーター、パソコンといった、ノイズを発生させオーディオ再生に悪影響を与える機器に対し、電源周りノイズ除去機能を搭載した製品となる。最大の特徴であるアクティブノイズエリミネーター(ANE)は、電源ラインに重畳している高周波ノイズを抽出し、そのノイズエネルギーをANE回路で電圧変換することにより、ノイズを低減させる効果を持っている。電圧変換したエネルギーでフロントパネル左下部のLEDランプを点滅させることにより、点滅の頻度でノイズ量を可視化できている。

 ANE回路は電源ライン、または接続された機器からノイズの侵入があった際にのみ動作し、電源ラインに音質を劣化させる余計な干渉を極力抑えつつ、効果的なノイズ対策が施されているのも特長だ。高周波以外のノイズ対策としてX,Yコンデンサー(パッシブフィルター)を搭載することで広い帯域のノイズをカバーしている。

 剛性の高いフレームにハネナイトを配置したアルミインシュレーターを搭載し、振動に対しても優れたパフォーマンスを発揮する。安全対策として雷サージとサーマルプロテクターを搭載、雷や過電流が流れた際に接続機器を保護する機能も搭載している。

「PFT-T3000AF」の主なスペック

●入力:IECインレット×1
●出力:コンセント×8口+アース端子
●定格容量:AC100V15A(合計1500W)
●内部配線材にBELDEN製16AWG OFHC銅線使用、70ミクロン特厚銅箔FR4基板採用(両面140ミクロン)
●寸法/質量:W279.6×H51.4×D126mm(突起部含む)/約1.6kg

パッシブフィルター搭載電源タップ PFT-T1000PF ¥55,000(税込、5月30日発売)

 オーディオシステムを組む場合に、CDプレーヤーやDAC等のデジタル機器と、プリメインアンプやフォノイコライザー等のアナログ機器を同じコンセントに接続すると、デジタル機器の高周波ノイズが他の機器に影響を及ぼすことがある。PFT-T1000PFは、デジタル機器とアナログ機器を同時に接続しても、極力高周波ノイズの影響を防ぐ設計で作られている。

 インレット側の前段4口はアナログ機器向け、後段4口はデジタル機器向けに分かれており、前段・後段間にデジタルノイズの流入を防ぐ新開発フィルターを搭載している。

「PFT-T1000PF」の主なスペック

●入力:IECインレット×1
●出力:コンセント×8口+アース端子
●定格容量:AC100V15A(合計1500W)
●内部配線材にBELDEN製16AWG OFHC銅線を使用、35ミクロンFR4基板採用(両面70ミクロン)
●寸法/質量:W255×H43×D100mm(突起部含む)/約700g

アーススタビライザー PFT-ES1 ¥297,000(税込、6月下旬発売予定)

 昨今はデジタル機器のバリエーションが増え、電源のみならず筐体アースでは受け止めきれない高周波ノイズにより、アースが不安定になっている状況が多々ある。本機は仮想アースにセレクター機能を設け、独自の理論に基づいて作成されたPAFS(PERFECTION ADAPTIVE FILTER SYSTEM)フィルターの選択、アース接続先のマテリアルを選択することができる。

 高周波ノイズを多く発生させるデジタル機器に対しては表面積を大きく稼ぐことが可能な6層基板2枚の計12層を、アナログ機器は扱う周波数が低い為、異種金属を積層した金属板8層が推奨されている。

「PFT-T1000PF」の主なスペック

●金属板8層と、6層基板x2枚 計12層を2重構造で積層
●アース接続端子:Perfectionオリジナルロジウムメッキ端子
●底面アルミ足内部にハネナイト採用
●基板サイズ:W330×H1.6×D230mm×2(6層基板x2計12層)
●銅板/真鍮板サイズ:W330×H1×D200mm×8(8層並列接続)
●寸法/質量:W430×H61.5×D290mm/約10kg