ゼンハイザーから、サウンドバーの第二世代モデルと、ワイヤレスサブウーファーが発表された。どちらも7月中旬から予約受付を開始し、7月下旬の発売を予定している。

AMBEO Soundbar | Plus 市場想定価格¥242,000(税込)
AMBEO Sub 市場想定価格¥121,000(税込)

AMBEO Soundbar | Plus

 AMBEO Soundbar | Plusは、7.1.4環境でのイマーシブオーディオが再生可能で、“The world’s most immersive sound”(まるで魔法)というキャッチワードでリリースされる。

 同社では欧州最大の研究機関であるフラウンホーファーと共同開発したAMBEO(アンビオ)技術を搭載したサウンドバー「AMBEO Soundbar」(市場想定価格¥357,500、税込)を2021年に発売した。

 AMBEOとは独自のアルゴリズムを用いた立体音響テクノロジーで、ビームフォーミング、バーチャルスピーカーのチャンネルマッピングを含めた様々な技術をキャリブレーションを通して実行、その部屋に合わせた音響効果に最適化してくれる。

AMBEO Soundbar | Plusの接続端子は背面下部に搭載。eARC対応のHDMI出力の他に、2系統のHDMI入力や光デジタル音声入力を備える。有線LAN接続も可能

 AMBEO Soundbar | Plusにも初代機AMBEO Soundbarと同じAMBEOアルゴリズムが搭載されており、壁との距離を正確に測定、音を吸収するカーテンやその他の家具の位置などを把握し、全体の空間を認識してくれる。測定用マイク4本は本体天面に内蔵され、キャリブレーションもさらに手軽に行えるようになった。

 搭載されるユニットは、フロントL/C/RとサイドL/R、トップL/R用にフルレンジを7基、さらに低域用のウーファー2基を加えた7.2ch構成で、これらを合計400WのD級アンプで駆動している。

 フルレンジユニットはアルミコーン振動板を採用し、正確な高域を再現できるよう設計されているので、トゥイーター同等の高域再現性を獲得しているという。4インチロングスローウーファーは天面に向けて配置することで、本体の高さを抑えながら、豊かな低域再現性を実現した。またAMBEO Soundbar | Plusの上面は3度傾斜をつけたデザインで、高さ方向への音響効果を向上させている。なお、9つのドライバーは別々のチャンバーにマウントされており、お互いの影響を受けないように配慮されている。

AMBEO Soundbar | Plusは、全部で9つのユニットで構成されている

 サラウンドフォーマットは、Dolby Atmos、DTS:X、MPEG-H、360 Reality Audioなどのコーデックに対応。eARC対応のHDMI出力に加えてHDMI入力を2系統備えているので、BDレコーダーやスマートデバイスを直接つないでもいい。主要な音楽配信サービスにも対応しているので、動画だけでなく音楽も気軽に楽しむことができる。

 視聴コンテンツに合わせて音場を最適化してくれる機能も装備する。入力信号のメタデータなどを元に判別し、「音楽」「映画」「ニュース」「ニュートラル」「スポーツ」のジャンルから自動で調節するものだ。2chや5.1chソースについては3Dサラウンドにアップミックスし、バーチャルサウンドのレベルは、「ライト」「スタンダード」「ブースト」の3段階から選択可能。

AMBEO Sub

 同時発表されたAMBEO Subは、AMBEO SoundbarやAMBEO Soundbar | Plusと組み合わせる専用サブウーファーだ(クロスオーバーは80Hz)。8インチロングスローウーファーと350W D級アンプを搭載したコンパクトなモデルで、27Hzからの低音を再現できる。エアフローノイズをなくすために筐体は密閉型を採用した。

 ユニットを上向きに搭載することでクリアーさを向上、歪みのない質の高い低域を奏でてくれる。キャリブレーション機能も備えており、内蔵マイクで部屋の空間を測定、最適な音響設定を自動で調整してくれる。

8インチのウーファーを上向きに搭載。本体は密閉型なので、置き場所の制約も少ない

 AMBEO SubとAMBEO Soundbar | Plusはワイヤレスで接続できるので(有線接続も可能)、電源ケーブルをつなぐだけでOK。またマルチサブアレーテクノロジーにより、AMBEO Soundbar | Plus1台に最大4台のAMBEO Subを接続可能という。その際4台のサブウーファーからは基本的には同じ信号が再生されるが、上記のキャリブレーション機能により置き場所に最適化した信号になっている。

 アナログ入力も搭載済で、AMBEO Soundbarとの接続にはこちらを使うことになる。その場合もキャリブレーション機能は有効で、3D音場をいっそう深みのあるものにしてくれるという。

「AMBEO Soundbar | Plus」の主なスペック

キャリブレーション用のマイクは、本体天面ゼンハイザーロゴの周りに配置されている

●再生チャンネル:7.1.4
●使用スピーカー:フルレンジ×7(フロント、センター、サイド、トップ)、ウーファー×2
●内蔵アンプ出力:合計400W
●対応サラウンドモード:Dolby Atmos、DTS:X、MPEG-H、360 Reality Audio
●3Dサウンド効果:ライト、スタンダード、ブースト ※Up-mix機能あり
●サウンドモード:音楽、映画、ニュース、ニュートラル、スポーツ
●接続端子:HDMI出力(eARC)、HDMI入力×2、光デジタル音声入力、アナログ入力(RCA)、サブウーファー出力(RCA)
●Bluetoothコーデック:AAC、SBC
●寸法/質量:約W1050×H78×D120mm/約6.3kg

「AMBEO Sub」の主なスペック

AMBEO Subは、本体底面にアナログ入力(RCA)と電源コネクターを備える

●型式:アンプ内蔵サブウーファー、密閉型
●使用スピーカー:8インチロングスローウーファー
●内蔵アンプ出力:350W
●再生周波数特性:27Hz〜80Hz
●接続端子:アナログ入力(RCA)
●寸法/質量:約W274×H369×D274mm/約8.2kg