ステレオサウンドは、夏川りみのアコースティックアルバム『南風』(2002年リリース)のアナログレコードを、オーディオファンの熱いリクエストに応え、ビクターエンタテインメントとの共同企画のもと、本日、4月14日に発売いたします。

夏川りみ『南風』
発売日:2023年4月14日(金)
品番:SSAR-084
仕様:アナログレコード 33回転1/3回転 180g重量盤
価格:¥8,800(税込)
制作・発売:株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
企画・販売:株式会社ステレオサウンド

www.stereosound-store.jp

 夏川りみのアコースティックアルバム『南風』は、2002年に彼女のデビュー・アルバムとしてリリースされたCD作品です。

 1曲目には誰もが知る「涙そうそう」(作詞:森山良子、作曲:BEGIN )を収録。2001年にシングルのカバーとして発表以来じわじわとヒットし、夏川りみのデビュー(1999年)以来、初のミリオンセラーとなった曲です。2002年の『第44回日本レコード大賞』で金賞を受賞、同年「第53回NHK紅白歌合戦」にも同曲で初出場を果たし、翌年の第54回、第55回とNHK紅白歌合戦で三たび「涙そうそう」を歌います。当時NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」による沖縄ブームもあり、彼女は一躍注目を浴びる存在となりました。

 収録曲は、この名曲「涙そうそう」に加えて、「童神」「黄金の花」「イラヨイ月夜浜」「てぃんさぐぬ花」「花」「涙そうそう(ウチナーグチ・バージョン)」など、すべてが沖縄で歌われてきた全7曲となります(「てぃんさぐぬ花」以外すべてカバー)。

 「涙そうそう」から始まり、「ちゅらさん」の挿入歌でも知られる子守唄「童神」、沖縄民謡の代表曲である「てぃんさぐぬ花」、そして喜納昌吉が手がけた沖縄ポップスの代表曲である「花」、特に「花」の夏川による透明感あふれるアカペラ・パートは圧巻です。そして最後の「涙そうそう(ウチナーグチ・バージョン)」(沖縄方言)へと、全曲を通して聴くことによって、私たちはいつの間にか沖縄の優しい心に触れ、そして身体は遠く離れた沖縄へと誘われます。

 このアルバムの制作は、吉川忠英プロデュースのもと行なわれました。吉川は、アコースティック・ギターの第一人者として、中島みゆき・松任谷由実・松田聖子・大滝詠一・福山雅治などのヒット作品のレコーディングやコンサートに参加。このアルバムにおいては、夏川の歌い手としての個性を巧みに引き出しているのが大きな魅力となっています。

 この『南風』は、夏川自身を沖縄ポップスの最もメジャーな歌い手としただけでなく、新しい沖縄音楽の「風」となって、日本中を包み込んでいったのです。

アナログレコードの製作について

 アルバム『南風』として初となる今回のレコード製作は、ビクターエンタテインメント協力のもと行なわれ、使用された音源は、「涙そうそう」はオリジナル・デジタルマスターから、他の6 曲はすべてオリジナルのハーフインチ・アナログ・マスターテープにまで遡り、弊社のLP復刻でお馴染みの日本コロムビア・武沢茂氏がレコードの原盤となるラッカー盤のカッティングを手がけています。

 夏川りみの歌声が三線やアコースティック・ギター、豊かな響きを伴ったベースの音と溶け合うことで、CDでは味わうことができなかったレコードならではのアナログの質感を伴った柔らかい表情が立ち現れます。ぜひ、このレコードを通して、夏川の透明感あふれるつややかな歌声を味わってください。必ずや南国沖縄のしっとりとした、それでいてさわやかな風を私たちのもとに届けてくれることでしょう。

夏川りみ 『南風』

収録曲:
[Side-A]
1. 涙そうそう
2. 童神
3. 黄金の花
4. イラヨイ月夜浜

[Side-B]
1. てぃんさぐぬ花
2. 花
3. 涙そうそう(ウチナーグチ・バージョン)