GNオーディオジャパンは、Jabraブランドのスピーカーフォンの新製品「Jabra Speak2」シリーズを世界に先駆けて日本で発表。「Jabra Speak2 75」「Jabra Speak2 55」「Jabra Speak2 40」の3モデルを3月に発売する。価格はオープンで、それぞれの想定市場価格はJabra Speak2 75が¥48,000前後(USBドングル付は¥53,500前後)、Jabra Speak2 55は¥25,000前後、Jabra Speak2 40は¥22,000前後となる。

 日本は、コロナ禍を経て、オンラインによる会議や学習が広まり、オンライン関係機器の市場規模が拡大しているということで、ここ日本を世界初の発表の場に選んだという。冒頭、檀上に立ったGNオーディオジャパン 代表取締役社長の安藤靖氏は、「日本での市場規模は4.5倍に拡大していますが、オンライン用のスピーカーフォンの音質はまだまだ改善の余地があると思っています。また、日本ではヘッドセットの普及が海外に比べて少なく、スピーカーフォンの普及が今後ますます進んでいくと予想されます」と、日本の市場を分析していた。

GNオーディオジャパン 安藤靖 代表取締役社長

 続いてJabraのグローバル責任者であるカラム・マクドゥーガル氏が登壇。今回の新製品について「10年に一度の歴史的な製品になる」と自ら太鼓判を押し、日本市場について「オンライン用途では、パーソナル向けも拡大しているし、ハイブリッドワークの進展によって、ビジネス向けの規模も拡大していく」との予想を披露、日本市場重視の考えを示していた。

Jabraのグローバル責任者であるカラム・マクドゥーガル氏

 以下、新製品の特長について紹介していきたい。今回のSPEAK2では、“音質”“デザイン”“接続性”の3つのポイントの性能UP(向上)を目標にして開発を行なったそうで、結果、3モデルを通して、1)周囲のノイズを排除して、音声を的確に伝える4本のビームフォーミングノイズキャンセリングマイクの搭載、2)フルデュプレックスオーディオ(同時通話可)、3)ボイスノーマライゼーション技術搭載(話者の音量の最適化 75のみ)、4)主要なビデオ会議プラットフォームで利用可、5)IP64の防塵、防水性能、といった項目が注目となる。

 (1)については、マイク感度も向上しているそうで、Jabra Speak2 75については周囲2.5mの音声を拾うことができるといい、かつビームフォーミング技術で話者の声に焦点を当てたピックアップを行なうことで、クリアな音声を届けることができる、と謳っている。発表会後半ではデモも行なわれたが、軽いBGMの流れる環境下においても、そのBGMによって話者の声がマスキングされずに、クリアな通話ができていた。

 なお、Jabra Speak2 75とJabra Speak2 55についてはバッテリーを内蔵しており、パソコンとのUSB接続による有線使用に加え、バッテリー駆動によるワイヤレス接続も可能(75は最長約32時間、55は同12時間)。Jabra Speak2 40はバッテリー非搭載のUSB接続専用モデルとなる。

 加えて、Jabra Speak2 75については、“音質”UPの秘策として「スーパーワイドバンドオーディオ機能」が搭載されていて、これはUSB接続時に、対応する周波数帯域を16kHzまで伸ばすもの。ノーマル状態(ワイドバンド)に比べて高域部分の再現性が向上することで、“より肉声に近い音質”で会話が行なえるとしている。また、マイク品質インディケーターと呼ばれるメーターを製品の周囲に円周上に搭載、これによって話者の声をどの程度拾っているのかを視覚的に教えてくれるため、話者は声が確実に届いているかを確認しながら話すことができ、スムーズな会話・会議を行なえる機能として訴求していた。

円周の緑に光っているところがマイク品質インディケーター

 会の後半では、製品(スピーカーフォン)を使う立場、売る立場の代表として、マイクロソフトの久保田マネージャーと、サンテレホンの角野 営業部 部長の両名が登壇。新製品について「(音質が)ここまできたか」(久保田)、「自信を持って売れる商品」(角野)とそれぞれの立場でコメントしていた。

中央がマイクロソフトの久保田氏、右がサンテレホンの角田氏