ナスペックは、ドイツ、Goldring(ゴールドリング)の新製品として、高出力MCカートリッジ「Eroica HX」を2月20日(月)に発売する。価格は¥148,500(税込)、Eroica HXの針交換(ユニット交換)は¥101,200(税込)。

 Eroica HXはベートーヴェンの交響曲『英雄(エロイカ)』の名を冠したユニークなデザインが特長だ。新開発の純鉄製クロス(十字型)アーマチュアを採用し、さらなる低クロストーク化と軽量化を実現した。

 MCカートリッジはMMカートリッジに比べ、繊細かつ正確で質の高い音を生み出す特徴があるといわれている。新製品のEroica HX-MCは高出力型MCカートリッジながら、MCカートリッジ本来のきめ細やかさをそのままに、低音の量感やエネルギー感を引き出したモデルになっているそうだ。

 大きくて重い角型鉄アーマチュア(コイル巻き芯)から、小さくて軽いクロスアーマチュアに変更。これによってカートリッジのバネ下重量を40%近く削減でき、レコード溝に対し接触しやすくなっている。同時にこの十字型はコイルを正確に磁界の中に配置でき、効果的に左右のチャンネルセパレーションが実現できている。47kΩのフォノ入力で動作するのに必要な内部インピーダンスを維持するために、銅巻線のゲージを調整。巻線の直径は通常のムービングコイル設計の3分の2に抑えられている。

「Eroica HX」の主なスペック

●周波数特性:20Hz〜20kHz ±3dB
●出力電圧:2.5mV±1dB(1kHz 5cm/sec.)
●針圧:1.5〜2.0g(1.7g推奨)
●チャンネルセパレーション:25dB(1kHz)
●スタイラス:Gyger II
●カンチレバー:アルミニウム
●コイル素材:20ミクロンエナメル銅線
●負荷抵抗:47kΩ
●重量:5.2g