シャープのHMDは超軽量、レンズも優秀

 重量約175gと、軽いHMD(ヘッドマウントディスプレイ)をシャープが開発。バッテリーを搭載せず、スマートフォンとUSB Type-Cのケーブルで接続して使う。シャープの携帯電話部隊が開発したものでディスプレイからカメラモジュール、レンズに至るまで、ほとんどの部分を自社開発している。

 特に自慢は焦点変更をレンズ自体の伸縮で行う「ポリマーレンズ」。もともとシャープ矢板工場でビデオメカの組み立てを行っていた関東タツミ電子をルーツに持つ、カンタツ株式会社が開発した先進レンズ技術だ。一般のレンズは合焦速度が遅く、それがVR酔いを惹起する。その点、カンタツのポリマーレンズは超速い。実際に掛けてチェックしたところ、レンズまわりの技術は優秀だと分かった。映像そのものはもっと磨き上げなければならないが、可能性は充分。

シャープのHMD。キャッチーな外観だ

「UNDER180GRAM」が売り物だ

デザインコンセプト

カンタツが開発した先進レンズ

座った位置をスウィートスポットにする
アナログデバイセズの「サウンドバーソリューション」

 新設のBホールの自動車舘にあるアナログデバイセズ・ブースでは、サウンドバー技術の興味深いデモンストレーションが。「VIRTUAL IMMERSION」と名付けられた技術で、聴取位置に向けて赤外線を当て、人物位置を特定したら、そこに向けて75度の角度で指向性を与えるというもの。

 デモンストレーションではDTS:Xのリソースを使い、実際に位置を動かし、音がその位置に向かってくるかを検証した。実際、確かに向かってきた。二人視聴も認識し、この場合は100度に拡げるという。その辺りはアナログデバイセズお得意のDSPで、実行する。サウンドバーのメーカーはぜひ導入を検討しよう。

VIRTUAL IMMERSIONの実演デモンストレーション。西館のアナログデバイセズブース

左端は、赤外線で検出された人物のイメージ

ディスプレイ下部の赤外線センサー

セットトップ・ボックス+サウンドバーを一体に。
Dolby Atmos & Dolby Visionも採用

 フランスの機器メーカー、SAGEMCOM社が開発した、ネットワークサービスを受信する、セットトップ・ボックスと一体化したサウンドバー。1インチのユニットを正面、側面に3つ、サブウーファーは上面にひとつ。Dolby VisionとDolby Atmos搭載だ。スペインのボーターフォン、アルゼンチンのテレコムなどにすでに納入が決まっているという。考えてみればとても合理的な発想だ。

ネットワークからのサッカー中継はDolby Atmosで臨場感豊か

このセットトップ・ボックスは多数のストリーミングサービスが受信できる

SAGEMICOM社のセットトップ・ボックス一体のサウンドバー

ラスベガスにある大規模コンサートやイベント用のDolby Liveシアター。ここではCES期間中、Dolby Atmosライブが開催された