昨秋に日本テレビにてオンエアされて人気を博したドラマ『ぴーすおぶけーき』が、舞台版『ぴーすおぶけーき』(1/20~29 @天王洲 銀河劇場)となって帰ってきた。メインキャストを演じる基俊介(IMPACTors/ジャニーズJr.★下田くん)、佐々木美玲(日向坂46★中村氏)、落合モトキ(上原先輩)はそのままに、ゲストを迎えてあの世界観をさらにパワーアップして送るコメディ作。1月19日にはゲネプロが報道陣に公開された。ここでは、その模様を、ゲネ後の囲み取材も含めて紹介したい。

 さて、演目はおよそ140分という長丁場で、舞台本編と、来場者からの質問にドラマ同様にその場で応え、解決へと導いていく(はず?)トークセッションの2部構成。舞台本編では、ドラマ版で見慣れたあの情景が細部まで再現されていて、ドラマファンは一瞬で、その世界観に誘われるだろう。

 展開は大まかに5つのエピソードで構成されて、メインキャスト3名がドラマそのままに、相談者の悩みの解決へ向けて、斜め上の回答をしていくのだが、さすが生ものといえる舞台だけに、どのシーンもキャストのアドリブが全開にブチ込まれていて、見どころも笑いどころも充分。影芝居も豊富にあって、観客はひと時も、舞台から目を離せないかもしれない。

 ゲネを終えての囲みではそれぞれ、基は「ドラマをしている時とは違って、アドリブを含めてアクションに対する反応(リアクション)が返ってくる場所なので、始まったという感覚がすごく強かったです」、佐々木は「とにかく緊張して、いらない行動ばっかりしていました。でも、ゲネが始まると3人の空気感が味わえて、緊張が少しほぐれました。明日からが楽しみです」、落合は「(関係者相手に)思ったより笑いが取れたと思います(笑)。ここは頼む(笑ってほしい)というところが決まったので、この勢いで初日を迎えたいです」と感想を語っていた。

 また、舞台版では(舞台版でも)かなりのアドリブが盛り込まれているそうで、「ゲストの皆さんも、稽古の時からガンガンアドリブを入れてきてくれて、毎日新鮮でした」(基)という言葉通り、アドリブを出す方も、受ける方も楽しみながら、そしてしっかりと返しながらの芝居が楽しめた。中でも前半には、佐々木演じる中村氏のアドリブターンが用意されていて、「当初は2つ目はやらない予定だったんですけど、じゃあお願いしますっていう感じで入ってしまった」そうだが、なかなかの出来栄え。「毎日、その練習をお風呂の中でしているんです。100パターン考えたので、見に来て下さる方は、今日は何がでるか楽しみにしていてください」と意気込んでいた。

 そんな佐々木は、ドラマ版のインタビューの際、「舞台版では200%の力を出したい」と話していたので、そのことについて聞いてみると、「終わりが見えました」と斜め上の回答。その心は、「一カ月間稽古をしてきて、今日ゲネを経験して、この調子で千秋楽まで行けるんだろうなと。そこまで見えました」ということだった。して、質問への回答としては、「今日は緊張して100%です。明日からはお客さまも来て下さるので、どんどん上げて行って、200%を出したいです」。

 また、それぞれの好きなシーン、印象に残ったシーンを聞くと、落合は「序盤のほうですね。最初は中村氏のターン、次が僕、最後が下田くんのターンになるんですけど、その中村氏のターンで、いま話に出ていたアドリブに注目してほしいです。僕たちは絡まないので達観視できていて(笑)、(佐々木が)今日はその手で来たかって、楽しんでいます」、当の佐々木は「後半にある、何度も同じことを繰り返すところです。台本でも面白そうって思いましたけど、稽古でも、どうしたらもっと面白くなるか研究してきたので、楽しんでほしいです」、基は「シーンというか、酒井(敏也)さんがとにかくかわいいんですよ。大先輩ではありますけど、ゆるキャラみたいで、出てくるだけでほっこりするんです。推しです」と、語ってくれた。

舞台『ぴーすおぶけーき』

1月29日(日)まで、天王洲 銀河劇場にて上演中。全17公演

出演:基俊介(IMPACTors/ジャニーズJr.)、佐々木美玲(日向坂46)、落合モトキ、高田翔。谷川昭一郎、花柳のぞみ、石川翔鈴、酒井敏也 ほか

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