CD Transport
ニュープライム
CDT9
¥220,000(税別)
●デジタル出力:4系統(RCA同軸、TOS光、AES/EBU・XLR、I2S・HDMI)●アップサンプリング出力:TOS光〜96kHz、RCA同軸・AES/EBU・I2S〜768kHz(PCM)・〜11.2MHz(DSD)●ビット数:24bit●寸法/重量:W235×H55×D281mm/2.3kg●備考:仕上げは写真のシルバーのほかにブラックあり●問合せ先:フューレンコーディネート TEL.0120-004-88

D/Aconverter
ニュープライム
DAC9X
¥240,000(税別)
●デジタル入力:6系統(RCA同軸、TOS光、AES/EBU・XLR、I2S・HDMI×2、USB-B)●デジタル出力:1系統(TOS光)●アナログ入力:1系統(RCAアンバランス)●アナログ出力:2系統(RCAアンバランス、XLRバランス)●対応サンプリング周波数:I2S/〜384kHz(PCM)・〜11.2MHz(DSD)、USB-B/〜384kHz(PCM)・〜11.2MHz(DSD Windows OS)・5.6MHz(DSD Mac OS)●寸法/重量:W235×H60×D281mm/2.4kg●備考:MQAデコード対応。仕上げは写真のシルバーのほかにブラックあり

 これは小型のCDトランスポートとDACプリアンプの組合せだ。CDT9はCD専用トランスポートで、内蔵のSRC(サンプリングレートコンバーター)により幅広いデジタルパラメーターで出力可能だ。サンプリング周波数(fs)の可変範囲はPCMが44.1kHz〜768kHz、それにDSD64〜DSD256にも可能。

 デジタルリンクについては、同軸、TOS光、XLR(AES/EBU)の他にHDMI端子によるI2S(インターICサウンド)が装備されている。I2Sは従来のI2C(インターIC)と同様に、音声データと各種クロックを分離して伝送することで鮮度の高い音を得る方法だ。DSD信号をも扱える。

 DAC9Xは、ESS9028Q2MのDACチップを左右独立で装備。アナログ入力端子、各種デジタル入力端子、そして音量調整機能を与えたプリアンプでもある。HDMI接続ではPCMがfs=384kHzまで、またDSD256まで扱える。

 CDT9とDAC9Xを汎用のHDMI(I2S)ケーブルで接続。音量調整は固定として管球式プリアンプに接続して試聴した。CDはSRCオフで十分に実体感のあるキレのいい音が得られる。SRCにてfsを変えると、192kHzがもっとも緻密で繊細、表情が豊かだった。DSDでは滑らかなタッチとなり、PCM系のような屹立した音像は得にくい。この辺りは、内部のアナログローパスフィルターの設定も関係するだろう。ハイレゾ音源はDELAのミュージックサーバーで試した。ハイレゾPCM音源の過渡応答の優秀さ、純度感はさすがだ。しかもCD試聴時に感じた、揺るぎない実体的な描写性能をよく受け継いでいるのが好印象だ。

CDT9の前面。左右にスイッチ類、中央にディスクトレイと動作やSRCの動作情報の表示部を配置。写真はCDをDSD128にアップコンバート時の表示。

CDT9の背面の出力端子は、左からRCA同軸、TOS光、AES/EBU(XLR)、I2S(HDMI)が並ぶ。右端の電源はACアダプター供給によるDC15V入力。

DAC9Xの前面。スイッチは左が電源と入力切替え、右がボリュウム。横のトグルスイッチでDAC(ボリュウム固定)、DACプリアンプ(ボリュウム可変)の動作切替えが可能。表示はH1が選択した入力(写真はHDMI-1)と出力レベル(ボリュウム固定時の最大値99)を表す。

DAC9Xの背面。入力はデジタル5系統(RCA同軸、TOS光、HDMI×2、PC/USB TypeB)とアナログ1系統(RCA)、アナログ出力は2系統(RCAアンバランス、XLRバランス)を装備。シリーズにはステレオパワーアンプ(A+Dクラス式)のSTA9X(¥220,000、税別)も用意されている。

付属するリモコン、CDT9用。CDT9用では、SRC切替えなどの操作が可能。

付属するリモコン、DAC9X用。DAC9X用では、音量や入力切替えなどの主要操作が可能。

CDT9とDAC9Xの表示で動作状態をチェックする。

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