LGジャパンから、4K解像度のディスプレイを備え、webOS22を搭載したスマートディスプレイ「LG SMART Monitor」が発表された。デスクトップスタンドタイプの「32SQ730S-W」と、アーム式エルゴノミックスタンドタイプの「32SQ780S-W」をラインナップし、12月22日12時〜2023年1月22日の期間で、応援購入サイトのMakuakeで販売をスタートする。

 LG SMART Monitorのキャッチフレーズは“想像以上に明日が変わる”というもので、同社では昨今のライフスタイルの変化に最適なディスプレイとしてこの製品を開発した。

デスクトップスタンドタイプの「32SQ730S-W」

 同社では、コロナ禍による在宅時間の増加やホームオフィスの定着、それに伴うホームエンタテインメントのニーズの拡大等を受け、ビジネスから娯楽まで様々な分野で活用できる2 in 1、3 in 1の製品が求められていると考えたという。

 実際にホームエンタテインメントでも多くの動画配信サービスが4Kクォリティに対応し始めており、高解像度表示機器の需要は伸びているはずだ。その一方で家庭用4Kテレビは42インチ以上が主流で、ある調査によると32インチモデルはその大半がワイドXGA(水平1366×垂直768画素)クラスで、残りの数%もフルHD(水平1920×垂直1080画素)だという。

 つまり32インチ前後という条件で考えると、テレビ製品では4K放送や4K配信コンテンツをもともとのクォリティで楽しむことができず、さらにPCモニターとしては解像度や接続端子に不満が出る。一方でPCモニターとして販売されている製品の場合、リモコン操作に非対応の製品が多く操作性がいまいちだったり、VODコンテンツを再生するのが面倒という、帯に短し襷に長しという状態というわけだ。

アーム式エルゴノミックスタンドタイプの「32SQ780S-W」

 そこでLGでは、テレビとモニターを分ける生活を終わりにしてもらいたいという思いから、LGSMART Monitorを送り出した。昼間はPCモニターとして、夜はエンタテインメントとして、ふたつの役割を集約する、すべてを叶える製品であり、それが“想像以上に明日が変わる”ということなのだろう。

 LG SMART Monitorのデバイスとしては、水平3840×垂直2160画素のディスプレイを搭載、色域はDCI-P3の約90%をカバーし、さらにHDR10コンテンツの再生も可能という。接続端子は給電(最大65W)に対応したUSB Type-C端子の他にUSB Type-A×3、HDMI入力×2(1系統はeARC対応)、有線LANを装備。PCだけでなく4Kレコーダー等の接続も簡単だ。加えてAirPlay2、Miracast、Bluetooth伝送にも対応しているので、スマホ等からのコンテンツ再生も手軽に行えることになる。

 テレビ用途としては地デジ等のチューナーは搭載しないが、LGのテレビ製品に搭載されているwebOS22を内蔵し、NetflixやPrime Video、Disney+、huluなどの配信も外部デバイスなしで楽しむことができる(契約は別途必要)。加えて映像エンジンには「α5 Gen5 AI Processor 4K」を搭載しており、HDRコンテンツをフレーム単位で解析してトーンマッピングする「ダイナミックトーンマッピング」や、地デジなどの低解像度映像の4Kアップコンバート、映画コンテンツのフレーム補間をオフにしてクリエイターの意図通りに再現する「フィルムメーカーモード」にも対応している。

接続端子は背面中央にHDMIやUSB Type-CやType-Aを装備。この他に正面右側面にUSB-Type-Aを2系統備える

 音声面では、5.1chバーチャルサウンドにより、2ch音源をアップコンバートして再生する(内蔵スピーカーは2ch)。その他、テレビタイプのリモコンが付属しており、ここから入力端子の切り替えやwrbOS22の呼び出しがワンタッチで行える。これは通常のモニターにはない快適さといえるだろう。もうひとつ、別売のマジックリモコンでの操作もでき、こちらでは音声によるコンテンツ再生も可能になる。

 デザイン・設置性については、上記の通りデスクトップスタンドとアーム式エルゴノミックスタンドが準備され、使い方に応じて選択できる。どちらも画面高さやチルトの調整ができ、加えて32SQ780S-Wは画面を90度回転させて縦型ディスプレイとして使ってもいい(PC側の出力設定は必要)。

 発表会でLG SMART Monitorの実機に触れるチャンスがあった。本体は横幅約72cmで、デスクトップに置いても圧迫感はない。32SQ780S-Wを縦設置し、下側にノートPCを置くと言ったマルチウィンドウとしても使いやすいサイズ感だ。

左が付属のリモコン(写真は海外仕様)で、右が別売のマジックリモコン

 テレビ使用では、webOS22のレスポンスがよく、お目当てのコンテンツを簡単に探せるだろう。試しにNetflixからCGアニメのコンテンツを再生してみたが、4K素材を32型という(最近でいえば)小型サイズで再生したことで、予想以上の凝縮感、密度を感じた。

 音声はバーチャル5.1chでアップミックス再生すると、奥行方向と左右方向に空間がふわりと広がる。さすがに映画などの低域感は寂しいので、本機と接続可能な小型サブウーファーをラインナップして欲しいと思った。なおLG SMART MonitorはBluetooth送信機能も備えているので、Bluetoothイヤホン等との組み合わせで使って見るのもいいだろう(本体スピーカーを鳴らしながら、Bluetoothイヤホン等への送信もできる)。

 LG SMART Monitorは上記の通り12月22日からMakuakeでの発売をスタートする。最初の50台については、約20%オフの特別価格(32SQ730S-Wが¥59,500で30台限定、32SQ780S-Wが¥68,000で20台限定、どちらも税込)で販売されるので、興味のある方は早めに検討をしていただきたい。

※LG SMARTMonitorの購入サイトはこちら(12月22日12時公開)
https://www.makuake.com/project/lg_smart_monitor/