スマートホンは、いまや世代、性別、地域の垣根を越えて広く浸透し、コミュニケーションツールとしてのみならず、日々の生活に欠かせないキーデバイスになっています。その傑出した能力は、当然ながら音楽再生の分野でも遺憾なく発揮されています。

ここでは、6月に小社から発行したムック「かんたん、わかりやすい スマホで始めるオーディオ&ネット動画再生読本」の中から、スマホを音楽の再生機として、ハイレゾ音源の醍醐味を体験するための知識、ノウハウ、システムづくりのあり方などを紹介した記事を、順次掲載していきます(全36回を予定)。

今回は、Bluetoothスピーカーでいい音を鳴らすというテーマのなかで、まずはBluetoothスピーカーの主な種類をご紹介します。

 

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 音楽サブスクの楽曲をスピーカーで鳴らして楽しみたい。そう思ったときに、もっともシンプルなのがBluetoothスピーカーと接続する方法だ。各サービスでストリーミング配信される膨大なコンテンツは、スマホさえあれば本体のスピーカーで鳴らすことはできるし、テーマ2やテーマ3(下記関連記事参照)で取り上げてきたイヤホン&ヘッドホンと組み合わせれば、よりいい音で楽しむことができる。でも、音楽を聴くならやっぱりスピーカーで聴きたい。そういう方におすすめしたい選択肢である。

 再生は、テーマ2で取り上げたBluetooth対応のイヤホンやヘッドホンと同じような手順で、対応機器とスマホをペアリングするだけ。すぐに音楽サブスクをスピーカーでワイヤレス再生できるようになるので、Bluetoothスピーカーはオーディオの世界でも近年とても人気が高い。

 製品の種類もバラエティ豊かで、①持ち運びに便利な1台で完結するポータブル、防水型タイプ、②より大きめのサイズのラジオ、ラジカセの発展型タイプ、③家庭のネットワークと連携するスマートスピーカータイプ、④据置型、本格志向の単体スピーカータイプという4パターンに大別することができる(本格的なオーディオ機器にBluetooth機能が搭載されている場合もあるが、それについてはテーマ5(※後日公開予定)で取り扱う)。

 アウトドアに持ち出して仲間とカジュアルに音楽をシェアしたいなら①、リビングでBGM的に楽しみたいなら②、同じくリビングで多機能を求めるなら③、音質優先でじっくり聴きたいなら④といったように、製品の用途はタイプによってかなり違う。対応コーデックやスピーカーとしての性能によって音質も異なるので、まずは4つのなかからご自身の使い方に合ったタイプはどれなのかを考え、細かい仕様や価格を考慮のうえで製品を選びたい。下記では、4つのタイプの特徴について見ていこう。

 

Bluetoothスピーカーの主な種類

Bluetoothスピーカーとひと口に言っても、多種多彩な製品がリリースされている。ここでは大きく4つのタイプに分けて、その特徴を説明していく。

パターン①1台で完結するポータブル、防水型

数あるBluetoothスピーカーのなかでも、手軽さやモバイル性を優先するならこのタイプだろう。防水型モデルも豊富で、アウトドアの使用にも幅広く対応する。多くの製品はスピーカーユニット1基のモノーラル再生となっているが、同じモデルを2台揃えてペアリングさせることでステレオ化できる製品も増えている。

JBL Charge5

パターン②ラジオ、ラジカセの発展型モデル

かつてのポータブルラジオやラジカセのような機器にBluetooth機能が搭載されるパターンも多くなっている。エアパルスP100Xのようなレトロ風味のデザイン性と音質へのこだわりをバランスよく両立した製品も多いので、リビングやキッチン、ベッドルームなどに置けば、快適に音楽サブスクを楽しむことができるはずだ。

AIRPULSE P100X

パターン③スマートスピーカー

アップルの「Siri」やアマゾンの「Alexa」、グーグルの「Google Assistant」のような音声アシスタント機能を備えるネットワーク対応のスマートスピーカーの多くにもBluetooth機能は搭載されている。DENON HOME 150のように、音楽サブスクサービスに対応し、より高音質な音楽コンテンツをネットワーク経由で再生できる製品などもある。

DENON DENON HOME 150

パターン④据置型、本格志向の単体スピーカー

Bowers & WilkinsのZeppelinのように、本格的な据置型オーディオと同等の存在感、クォリティを目指した製品も少なくない。その多くが高音質コーデックにも対応しているので、音質重視の方はこのタイプから選びたい。いっぽうで、クリプトンKS-55(https://www.kripton.jp/fs/kripton/ks-55)のようにデスクトップ使用を想定した製品もあり、さまざまな用途が考えられる。

Bowers & Wilkins Zeppelin

 

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