(一社)放送サービス高度化推進協会(以下、A-PAB)は7月19日、都内で記者会見「夏だ! テレビだ! 衛星放送だ!」を開き、NHKおよびBS民放5社による新4K8K衛星放送の新PRキャンペーン「新4K8K衛星放送で見ようよ! 真夏のリレー1週間 共同キャンペーン」の概要を発表した。

 今回も前回同様に、NHKおよびBS民放5社が共同で行ない、7月25日(月)~31日(日)までの1週間、各局がリレー形式でおススメ番組をラインナップする、というもの(NHKはBS4KとBS8Kの2番組をラインナップ)。

 番組ナビゲーターを務めるのは前回に引き続き落語家の春風亭昇太師匠。起用の理由は前回と同じで、多彩なジャンルへの造詣が深いこと、老若男女からの支持が多いこと、そして何よりも前回の起用への反響が大きかったからだという。

 師匠は今回のオファーを受けた際、「裏が返る」と思ったそうで、「2度めのオファーを頂いて光栄です」と、その喜びを口にしていた。

 ちなみに、前回の会見では自宅のテレビの調子が悪いと話していた春風亭師匠はその後4Kテレビを購入したそうで、「映像の奥行の再現が素晴らしくて、いままでのテレビとは全く別物」と感じたといい、「とにかく臨場感がすごくて、細かいところまでよく見えて楽しいです」と、新たな4K映像ライフを満喫している様子だった。

▲前回に引き続きキャンペーンのナビゲーターに起用された春風亭昇太 師匠

 各局のおススメ番組のPR動画の上映の後、春風亭師匠が、各局のおススメ番組の紹介をしていくが、その見どころについても寸評でコメント。抄録すると、BSフジの西表島の紀行番組「Earth~」は、「西表山猫がその島の生態系の頂点にいるという特殊な環境を楽しんでほしい」。BSテレ東の「日本の乗れない~」では「日本で3か所しかないダイヤモンドクロスポイントが見られます。テレビで鉄道を楽しむ“テレ鉄”番組です」。録画して毎回観ているという「美の壺」のスペシャル(NHK BS4K)については、「番組で取り上げているようなレトロ製品は、今でも使っているぐらい昭和な製品が好きなんです。車もキャロルとパブリカを未だに乗っているぐらいですから」と興奮気味に話していた。

 なお、各番組の冒頭と最後には、前回と同じく春風亭師匠が登場するそうだ。

▲冒頭、今後の取り組みを説明するA-PABの相子宏之理事長。「さらなる高画質化や新たな放送サービスの創造で、放送メディアとしての価値向上を図っていきたい」と抱負を述べていた

共同キャンペーン「新4K8K衛星放送で見ようよ! 真夏のリレー1週間」
7月25日(月) BSフジ 18:00~ 「Earth Walker」
7月26日(火) BSテレ東 18:54~ 「日本の乗れない鉄道に乗ってみた!」
7月27日(水) BS--TBS 21:00~ 「美しいにほんに出会う旅 夏 祇園祭の京都へ 2時間SP!」
7月28日(木) BS日テレ 19:00~ 「春華秋冬…京都物語 千年の都で禅を探す旅」
7月29日(金) BS朝日 20:00~ 「ワールドプロレスリングリターンズ 4K2時間スペシャル」
7月30日(土) NHK BS4K 18:00~ 「美の壺スペシャル 昭和レトロ」
7月31日(日) NHK BS8K 19:00~ 「国宝へようこそ 霧島神宮」

 発表会の第2部では、3月に新規開局したBS4K局「BS松竹東急」「ジャパネットブロードキャスティング」「BSよしもと」の代表が登壇し、局やコンテンツの特色、おススメ番組を紹介していた。BS松竹東急は「毎日おうちで劇場気分!」をテーマに、映画、ドラマ、舞台コンテンツをラインナップ。3年ぶりに開催される「鈴鹿8耐」(8/7)の放送も決まっているという。ジャパネットブロードキャスティングでは、「楽しい」「ワクワクする」ようなコンテンツを制作・放送し、加えてアプリを通じて双方向性という意識を持った編成をしていきたいと結んだ。BSよしもとでは、「地域創生をコンセプトにした番組作りを行なっていく」と抱負を口にしていた。

▲2022年3月に開局した各新BS4局のプレゼンに登壇したメンバー。左からBS松竹東急 橋本 代表取締役社長、ジャパネットブロードキャスティング 渡邊 番組制作一部 シニアリーダー、BSよしもと 稲垣 代表取締役社長

 第3部では、A-PABの本年度(2022年)実施の施策が紹介された。一つは新4K8K衛星放送に関するユーザーアンケートの実施。8月5日締め切りで、そこで投稿された内容は集約され、今後の考察に使用するほか、プレス向けのリリースも行なうそうだ。一つはZ世代へ向けた新4K8K衛星放送のPR動画の制作・放送。同世代の女性を起用し2種類の動画を作成している。一つは電波漏洩対策の啓蒙。BS4K8Kで使われる左旋の電波は、Wi-Fiや電子レンジと同じ周波数を使用しているため、きちんとした遮蔽(電波漏洩対策)を行なっていないと、双方に影響が出てしまうということを、動画を通じて周知していきたいとしている。