アイ・オー・データのハイエンドオーディオブランドfidataから発売された、ディスクドライブ「HFAD10-UBX」(¥495,000、税込)が話題という。先に開催されたOTOTEN2022のイベントも好評で、多くの来場者が従来型のBDディスクドライブとの再生音の違いに耳を傾けていた。

オーディオディスクドライブ
FIDATA HFAD10-UBX ¥495,000(税込)

●対応再生ディスク(対応フォーマット):
Ultra HDBlu-ray(BD-ROM DL、BD-ROM TL)
BD-ROM、BD-ROM DL、BD-R、BD-R DL、BD-R TL、BD-RQL、BD-RE、BD-RE DL、BD-RE TL、BD-R LTH
DVD-ROM、DVD-ROM DL、DVD-Video、DVD-R、DVD-R DL、DVD-RW、DVD+R、DVD+R DL、DVD+RW、DVD-RAM
CD-ROM、CD-ROMXA、Photo CD、Video CD、CD-DA CD-Extra、CD-Text、CD-R、CD-RW
●接続端子:USB Type-A(USB3.2 Gen1)×2、USB Type-B(USB3.2 Gen1)×1
●電源コネクター:2Pインレット
●消費電力:31W
●寸法/質量:W350×H53×D350mm(足及び突起部を除く)/約6.8kg

内部構造は余裕を持った作り。写真右下には60Wのスイッチング電源を2系統搭載し、システム用とドライブ用の電源ユニット部と分けることでノイズの混入を防いでいる

<fidata/Soundgenicと接続する場合の動作環境>
●対応機器:fidata HFAS1シリーズ、Soundgenic HDL-RAリリーズ、RAHFシリーズ
●fidata Music Appの対応OSバージョン:iOS 10〜15、iPadOS 10〜15、Android6〜12
<PC/Macと接続する場合の動作環境>
●対応機器:USB 3.2 Gen 1(USB 3.0)/USB 2.0ポート、Standard Aコネクターを搭載したWindowsパソコン、Mac
●対応OS:Windows 11/10/8.1、Mac OS 12/11.1/10.14〜10.15

 ではそのHFAD10-UBXとはどんな製品なのか。ディスクドライブとしては、fidataサーバーと組み合わせてCDリッピングやCDトランスポートとして使う。パイオニア製のプレミアムドライブを搭載してCDの高品位な読み取りを実現するPure Read 4+にも対応、さらに楽曲データ比較データベース「AccurateRip」と連携してビットパーフェクトを判定、NGの場合は、自動的にリッピング条件を変更してリトライする機能も備えている。

 筐体はこれまでのfidataラインナップから変更され、2.3 mmの鋼板に曲げ加工を施したコの字型筐体となっている。天面・側面は極厚アルミパネルで、正面はアルミブロックから削り出した高剛性フロントパネルを採用した。

取材時の様子。HFAD10-UBXとHFAS1をUSBケーブルでつなぎ、HFAS1のLAN出力をUSBハブを経由してソウルノートのネットワークトランスポートZ-3に送って、Diretta+ZERO LINKで伝送している。比較用ディスクドライブにはアイ・オー・データの「BRD-UT16WX」を使った

 今回StereoSound ONLINEでは、このHFAD10-UBXをピックアップ、フィダータのミュージックサーバーやソウルノートのUSB DAC、アキュフェーズのセパレートアンプ等を組み合わせた本格システムでその音を確認してみた。試聴時の主な機器は以下の通り。

<試聴時の主な再生システム>
●CDドライブ:フィダータ HFAD10-UBX
●ミュージックサーバー:フィダータ HFAS1
●USBDAC:ソウルノート S-3 Ver3
●ネットワークトランスポート:ソウルノート Z-3
●クロックジェネレーター:ソウルノート X-3
●プリアンプ:アキュフェーズ C-3900
●パワーアンプ:アキュフェーズ A-250
●スピーカーシステム:モニターオーディオ PL300II

 各機器の接続は上図の通りで、今回のポイントはHFAD10-UBXをミュージックサーバーの「HFAS1」にUSB接続し、そこからDirettaの伝送システムを通じてソウルノートのネットワークトランスポート「Z-3」に送り、Z-3からZERO LINKでSACD/CDプレーヤー「S-3 Ver3」に入力している点だ。

 こうして届けられたデジタル信号をS-3 Ver3のUSB DAC機能を使ってアナログに変換し、アキュフェーズの「C-3900」「A-250」に送っている。スピーカーはStereoSound ONLINE試聴室のリファレンスであるモニターオーディオ「PL300 II」を使用。

 今回はオーディオ評論家の三浦孝仁さんに試聴をお願いし、上記のシステムでHFAD10-UBXを使ったCDディスク再生、CDリッピングによる音の違いなどを細かく聴き比べてもらっている。その詳細は近日中にStereoSound ONLINEでご紹介しますので、ぜひ楽しみにお待ちください。