ベルキンから、ノイズキャンセリング機能搭載の完全ワイヤレスイヤホンの新製品「Belkin SOUNDFORM Immerse(サウンドフォーム イマース)ノイズキャンセリングイヤフォン」、およびエントリーモデルとなる「Belkin SOUNDFORM Play完全ワイヤレスイヤフォン」が、本日6月22日に発売される。価格はBelkin SOUNDFORM Immerseノイズキャンセリングイヤフォンが¥19,980(税込)、Belkin SOUNDFORM Play完全ワイヤレスイヤフォンは¥3,980(税込)。

 Belkin SOUNDFORM Immerseノイズキャンセリングイヤフォンは、ハイブリッドタイプのアクティブノイズキャンセル機能を搭載し、周囲の騒音を的確に抑制。楽曲の快適なリスニングとともに、クリアな音声通話も行なえる、と謳っている。

 また、マルチポイント接続にも対応しており(同時接続は2台)、楽曲を楽しみながら、複数のデバイスを自在に切り替えることができるという。

 搭載ドライバーは、完全ワイヤレスイヤホンとしては大型の12mmダイナミック型であり、クリアでディテイルの再現性に優れたサウンドが楽しめるとしている。なお、BluetoothコーデックはaptX HDをサポートする。

 内蔵バッテリーの再生時間は、ANCオフで約7時間、オンで約6時間、充電ケースを併用すれば最大で約31時間の使用(ANCオフ時)が可能になる。

 その他、Apple Find Myに対応しているため、万が一の紛失時、iPhone、iPadを使えば充電ケースの位置の確認ができ、さらにBelkinのPing My Earbuds機能にて、イヤホン本体の位置確認も行なえるようになっている。ワイヤレス充電対応、IPX5準拠といったフィーチャーも備えている。

 一方のBelkin SOUNDFORM Play完全ワイヤレスイヤフォンは、エントリーモデルながら、6mm径のダイナミック型ドライバーを搭載し、パワフルなサウンドが楽しめると謳っている

 内蔵バッテリーは、イヤホン単体で約8時間、充電ケース併用で最大約38時間の再生が可能となる。また、各イヤホンに2つのマイク、ノイズリダクションアルゴリズムを備え、快適な通話が行なえるようになっている。IPX5準拠の防滴設計にて、アクティブなシーンでの耐久性も高められている。

 発売に先駆けて2モデルを試聴する機会があったので、そのインプレッションについて簡潔に紹介したい。

 まず、Belkin SOUNDFORM Immerseノイズキャンセリングイヤフォンは、12mm径のドライバーを搭載しているだけに、本体サイズは少し大きめ。充電ケースも同様だ。イヤーフィンが付いていることもあり、装着感は、耳穴にぴったりと収まる感じで良好。イヤーピースの圧迫感も少ない。

 音質はaptX HDをサポ―トしていることもあり、厚みのあるサウンドが楽しめるが、他方で、低音の押し出しはかなり強く感じてしまう。今回はエージングをする時間がとれなかったことも関係していると思うが、聴いているうちに、徐々に音が馴染んでくる様子もあったので、最低でも20時間ほど聴き込めば、振動板に当たりが出てきて、低音の押し出し感は、もう少し抑えられると思う。

 音質としては、音場感はそれほど広くはなく、音が頭内の中央にとどまる感じだが、こちらもエージングを進めることで、もう少し広がり感は得られるようになるだろう。音調は、細かい音を拾いだしてディテイル豊かに……というよりは、パワーで押し出す印象。響きは少なくデッドな雰囲気となる。ボーカルの帯域は少し強調されているようで、楽曲からは浮き上がってきていて、聴きやすくはある。

 ノイズキャンセル機能については、リリースを見る限りでは通話用ノイキャンとも取れるが(リリースの文言を直したほうがいい)、フィードバック&フィードフォワード方式に対応するハイブリッドタイプとなっている。通勤電車でテストしたところでは、効果はマイルドなもの。周囲のざわざわした感じは抑制してくれるが、最近暑くなって大きくなった送風機からのボーという音や、車外の走行音は結構残っている。アナウンスもはっきりと聞き取れる。ただし、ノイキャンオフでもそれほどうるさくは感じないので(遮音性もマイルド)、オフで使っていても歌詞ははっきりと聴き取れる。音質への影響については比較的大きめで、全体的に高域部分が抑えられるようになり、同時に音数も減る(細部の再現性が後退する)。音空間(音場感)も狭くなる。ただし、低音部分もほどよく抑制されるようで、ボーカルとの馴染みはよくなる。

 一方、エントリーモデルのBelkin SOUNDFORM Play完全ワイヤレスイヤフォンは、Belkin SOUNDFORM Immerseノイズキャンセリングイヤフォンの半分、6mm径のダイナミックドライバーを搭載したモデル。試聴(対応コーデック)はSBCということもあり、Belkin SOUNDFORM Immerseノイズキャンセリングイヤフォンと比べると、レンジ感や音場感、ディテイルの再現性は後退するが、価格差を考えれば納得はできるだろう。響きが少なく(デッド)、乾いた音調となるのはBelkin SOUNDFORM Immerseノイズキャンセリングイヤフォンと似た傾向で、美点としてはSBCでありがちなドンシャリ傾向はうまく抑えられていること。全帯域にわたってフラットな再現が楽しめる。

Belkin SOUNDFORM Immerseノイズキャンセリングイヤフォンの主な仕様
型番:AUC003btBK、AUC003btWH
カラー:ブラック、ホワイト
Bluetooth:v5.2
対応プロファイル:A2DP、HFP、HSP
ドライバー:12mmネオジム磁石ダイナミックドライバー
感度:94dB @ 1kHz
インピーダンス:16Ω
再生時間:イヤホン7時間+ケース24時間(NCオフ)、イヤホン6時間(NCオン)
充電時間:ケース+バッドのフル充電で90分
防水規格:IPX5

Belkin SOUNDFORM Play完全ワイヤレスイヤフォンの主な仕様
型番:AUC005btBK、AUC005btWH、AUC005btPK
カラー:ブラック、ホワイト、ピンク
Bluetooth:v5.2
対応プロファイル:A2DP、HFP、HSP
ドライバー:6mmネオジム磁石ダイナミックドライバー
感度:97dB @ 1kHz
インピーダンス:16Ω
再生時間:イヤホン8時間+ケース30時間
充電時間:ケース+バッドのフル充電で90分
防水規格:IPX5