6月11日〜12日に開催された「OTOTEN2022」。3年ぶりのリアルイベントということもあり、会場となった有楽町国際フォーラムには多くのオーディオ愛好家が足を運んでいた。ここではそんな展示の中から、編集部が選んだガラス棟6Fの注目アイテムをお届けする。

テクニクス/G602

 テクニクスブースには、5月末に発売されたばかりの「SL-1200M7L」(¥120,000、税込)が、7色揃ってお出迎え。さらにその奥には歴代のSL-1200シリーズがずらりと並べられていた。昨今のアナログレコードブームを受けてか、これらのモデルを興味深そうにのぞき込んでいる若い来場者も多く見受けられた。

 その反対側には同シリーズのアナログレコードプレーヤー「SL-1200GR」(¥162,800、税込)や、普及ゾーンに位置づけられるネットワークCDプレーヤー「SA-C600」、ブックシェルフスピーカーの「SB-C600」といった最新モデルも並べられ、テクニクスのラインナップの豊富さも実感できる展示となっていた。

 また隣接する試聴ブースでも、通常のオーディオ評論家氏による試聴会に加え、シンガー&カッティングエンジニア氏よるトーク&試聴会など、多方面からアナログレコードの魅力に迫るセミナーが開催されていた。

「SL-1200M7L」のカラーバリエーションが7モデル揃っていた

「SA-C600」と「SB-C600」といった最新モデルも展示。アナログレコードプレーヤーは「SL-1200GR」

ミキサーズラボの内沼映二会長によるアナログレコードのセミナーも開催された

ティアック/G604

 TEACブースでは、ReferenceシリーズのフラッグシップUSB DAC/ネットワークプレーヤーの「UD-701N」(¥382,800、税込)やステレオパワーアンプの「AP-701」(¥327,800、税込)をメインに展示し、アナログレコードからハイレゾまで様々なソースを使ってデモを行っていた。

 アナログレコード再生にはベルトドライブ方式の「TN-5BB」(¥184,800、税込)を、スピーカーにはタンノイの「Starling/GR」(¥1,034,000、ペア、税込)を組み合わせたシステムを使用、多くの来場者がその音に聞き入っていた。

 また試聴コーナーの反対側にはリビングシアターをイメージした展示として、ワイドFM対応チューナー内蔵CDプレーヤー「PD-301X」(オープン価格)や、USB DAC搭載プリメインアンプ「AI-301DA-Z」(オープン価格)に、こちらもタンノイのトールボーイスピーカー「Platinum F6」(¥209,000、ペア、税込)の組み合わせが並んでいた。

タンノイの「Starling/GR」スピーカーを使い、ティアック製品を組み合わせたデモを行っていた

USB DAC/ネットワークプレーヤーの「UD-701N」

薄型テレビと組み合わせたシステム提案も行われていた

光城精工、SAEC、前園サウンドラボ、由紀精密/G605

 G605ブースでは、光城精工、サエクコマース、前園サウンドラボ、由紀精密の4社が協同で展示を開催、時間を分けて各社のデモが開催されていた。

 各社の主な展示は、光城精工が電源タップのCrystalシリーズ、SAECはトーンアームの「WE-4700」(¥1,390,000、税込)やグランドスタビライザー「SGS-042」(¥198,000、税込、6月末発売予定)、前園サウンドラボが各種ケーブルに加えて電源ボックス「ZPS-S6」(¥253,000、税込)で、由紀精密はアナログレコードプレーヤーの「AP-0」(¥2,200.000、税込)といったラインナップだった。

 試聴タイムでは前園サウンドラボのリードケーブルによる音の違い(6N〜8N)や、サエクコマースのスタビラーザーやグランドスタビライザーのあり/なしによる音の変化を検証するなど、なかなかマニアックな企画が行われ、熱心なアナログレコードファンが耳を傾けていた。

SAECによるアクセサリー聴き比べのデモ。ここれ使われていたアナログレコードプレーヤーが由紀精密「AP-0」だった

光城精工の電源タップCrystalシリーズは様々なバリエーションを展示

SAECが6月に発売するグランドスタビライザー「SGS-042」は、いわゆる仮想アースで、フォノイコライザーやアンプのアース端子につないで使う

ゾノトーンの「ZPS-S6」は内部配線に7N銅、5N銅、純銀コートOFC、高純度無酸素銅をハイブリッドした3.5スケアの導体を採用する