ラディウスは、LDACコーデックに対応した完全ワイヤレスイヤホン「HP-R300BT」を、6月頃に発売すると発表した。価格はオープンで、想定市場価格は¥14,000前後。

 HP-R300BTは、お団子タイプとスティックタイプの中間のようなデザインの完全ワイヤレスイヤホンで、8.8mm径のデュアルダイナミック型ドライバーを搭載。合わせて、LDACコーデックをサポートすることで、ハイレゾワイヤレス再生に対応した製品となる。そのドライバーには、「Synchro Motion Driver」という名称がつけられており、いわゆる同軸構造を採用し、メインドライバーはフルレンジ仕様、サブドライバーは高域部分を担当するトゥイーターという構成になる。この作りによって、歪を低減させるだけでなく、低域の量感アップ、キレのある中高域の再生を可能にしているという。また、同社ではこのドライバーによって、“音の粒一つひとつを、パワフルかつ繊細に出力する”と謳っている。

 その表現力の高さによって、「Dolby Atomos」などの立体音響、「バイノーラル録音音源」や「ASMR」といったリアリティ・没入感を追求する次世代のオーディオコンテンツにも好適としている。

 そのドライバーの実力をいかんなく発揮するために、Bluetoothコーデックは上述の通りLDACをサポート。対応プレーヤーと組み合わせることで、最大96kHz/24bitのハイレゾ伝送が楽しめるようになる。

 付属のイヤーピースは、同ブランド独自開発の「ディープマウントイヤーピース」を標準で同梱。一般的なイヤーピースと比べて、耳のより奥の広いエリアでフィットする独自形状によって、密閉性が向上し、低域の再現性(音漏れが減る)も豊かなものになるとしている。サイズは、XS/S/M/Lの4サイズが付属する。

 ハウジングの形状(デザイン)は、平面や直線を一切持たず、曲面と曲線だけで構成されるという有機的な造形にて形成。そのように形作ることで生命の躍動感を吹き込むと同時に、人の身体に柔らかくなじみ、ストレスなく装着できるようにまとめられている。

 充電ケースについても同様で、エッジをなくし、対称的で上下左右の方向性がなく、絶妙な曲面に覆われたフォルムとしている。塗装(テクスチャー)にもこだわり、しっとりとしていてざらつきのある手触りとともに、皮脂や指紋が目立ちにくいというメリットを併せ持った素材を選択している。

 そのほか、外取り込み機能「アンビエントサウンドモード」の搭載、急速充電対応(5分間の充電で、最大約60分間再生可能)、IPX5の防水性能、イヤホン管理アプリ「NeSYNC」への対応(※予定)といったフィーチャーも備える。

HP-R300BTの主な仕様
通信方式:Bluetooth標準規格 Ver5.2
出力:Bluetooth標準規格 Power Class 1
対応プロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
伝送帯域:20Hz~20kHz(44.1kHz sampling)、20Hz~40kHz(LDAC 96kHz sampling 990kbps)
ドライバー:Φ8.8mmデュアルダイナミックドライバー
出力音圧レベル:95dB±3dB
再生周波数帯域:5Hz~40kHz
インピーダンス:10Ω
連続再生時間(実測値):AAC接続時(Sound Control OFF) 最大12時間半/充電ケース使用時 最大50時間、LDAC接続時(Sound Control OFF) 最大8時間半/充電ケース使用時 最大34時間
充電時間:イヤホン約45分/充電ケース約2時間
防水規格:IPX5
付属品:イヤーピース(XS、S、M、L)×各1セット、USB Type-Cケーブル(充電用)×1、取扱説明書(保証書)×1