エミライから、FiiO Electronicsの据え置き型ヘッドホンアンプ/DACの最上位モデルとなる「K9 Pro ESS」が4月15日に発売される。価格はオープンで、想定市場価格は¥129,000前後。

 K9 Pro ESSは、型番から分かるように、ESSのフラッグシップDACチップ「ES9038PRO」をデュアル構成で搭載(「K9 Pro LTD」のもつ基本コンセプトを踏襲しながら、DACチップをAKM「AK4499EQ」からESS「ES9038PRO」に換装)しているのが特徴となる。

 対応サンプリングレートは、PCMは384kHz/32bit、DSD256。また、「MQA」のRenderer機能も搭載しているほか、Bluetooth SoCにはQualcomm「QCC5124」を採用。オーディオコーデックは、SBC、AACに加え、aptX、aptX HD、LDAC、さらにはaptX Adaptive(96/24)もサポートするなど多彩な内容。

 ヘッドホンアンプ回路には、FiOとTHXの共同開発による「THX-AAA 788+」回路を搭載。全段完全バランス設計としているのも特筆されるだろう。ドライブ力も最大2100mWと高く、音楽の繊細さや音圧の強弱の変化を忠実に再現するとしている。

K9 Pro ESSの主な特長
・ESS製フラッグシップDACチップ「ES9038PRO」をデュアル構成で搭載
・PCM384kHz/32bit、DSD256の再生に対応
・FiiOとTHXの共同開発による「THX-AAA 788+」ヘッドホンアンプ回路を2基搭載
・DAC部からアンプ部に至るまで、完全バランス設計を実現
・最新世代XMOSチップと2系統の超高精度水晶発振器でジッターを極限まで抑制するデュアル・フェムトクロック構成
・低ノイズ・低歪を徹底したピュアな信号伝達を実現する基板分離レイアウト
・デジタル部とアナログ部の電源供給を完全分離。低ノイズ・高安定性・高耐久性を実現したセパレート設計電源回路
・音楽フォーマット「MQA」のRenderer機能を搭載
・Qualcomm製SoC「QCC5124」搭載。LDAC、aptX HD、aptX Adaptiveなどのオーディオコーデックに対応
・音量の左右不均等を解決し、微細な音量調節を可能とするADCボリュームコントロール機能搭載
・高感度イヤホンから低能率ヘッドホンまで最適な音量調整を可能にする、3段階のゲイン切り替え機能
・XLR 4ピン/4.4mm両対応のバランスヘッドホン出力のほか、DAC/プリアンプとしても利用可能な豊富な入出力端子
・Bluetoothで各種設定を操作可能な「FiiO Control App」に対応
・ゴールドフィニッシュのステンレス製ボリュームノブとサンドブラスト・アルミニウム合金ボディによる精悍な外装仕上げ

K9 Pro ESSの主な仕様
DACチップ:ES9038PRO×2
アンプテクノロジー:THX AAA-788+×2
デジタル入力:USBタイプB×1系統、USBタイプC×1系統、RCA同軸×1系統、TOS光×1系統、Bluetooth×1系統
アナログ入力:4.4mmバランスライン入力×1系統、RCAライン入力×1系統
アナログ出力:XLRバランスライン×1系統、RCAライン×1系統、ヘッドホン出力、4ピンXLRバランス駆動×1系統、4.4mmバランス駆動×1系統、6.3mmシングルエンド×1系統
Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX HD、aptX LL、aptX Adaptive、LDAC
対応サンプリングレート:USB=PCM384kHz/32bit、DSD256(Native)、RCA同軸=192kHz/24bit、TOS光=96KHz/24bit
ヘッドホン推奨インピーダンス:16~600Ω
ヘッドホン出力:32Ω:>=2100mW(バランス、アンバランス)、300Ω:>=1,100mW(バランス)、>=281mW(アンバランス)
THD+N;<0.00025%(アンバランスライン出力時、1kHz/10kΩ/dBA)
SN比:>=129dB (アンバランスヘッドホン出力時、dBA)
サイズ:W200×D224.5×H72mm(脚部除く)
質量:2,700g
付属品:クイックスタートガイド、AC電源ケーブル、USB A to Bケーブル、6.3mm to 3.5mm変換アダプター、Bluetoothアンテナ、交換用ヒューズ、ラバーフット、縦置き用スタンド