希望を失っていたひとりの女性が、家族の存在や周りの人々の助けによって愛することを知り、そして居場所を見つけていく物語。

 世界的に注目を集めるオーストラリアのシンガー・ソングライターSiaが原案・脚本・制作・監督を担当する話題の映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』(第78回ゴールデングローブ賞再有数作品賞<コメディ/ミュージカル>にノミネート)が2月25日から全国ロードショーされる。それに先駆けて2月13日にプレミア試写会が行なわれ、主題歌「Together」の日本語カヴァーソングアーティストであるELAIZAが登場。トークに加え、同曲を生で初披露した。

――「Together」の日本語カヴァー依頼が来た時の心境
 本当に正直に申しますと、ちょっとよく分からなかったです。“あのSiaの歌を歌うんですか、私が?”って。規模が大きすぎて、パニックになりました。詳しくお話を聞いてみると、Siaが監督を務めていて、その中の代表する曲を日本語の歌詞で歌う機会というか、カヴァーであるということで、映画を見させていただいたところ本当に素晴らしかったので、ぜひ参加したいと思いました。

――映画の印象、共感したところ
 とても素晴らしい映画です。ふとした瞬間に思い出して、胸が熱くなったりとか。急ぎ足で生活していて見逃しそうな、日常の中のささやかな尊いものに改めて気づかせてくれる作品だと思います。そのドラマシーンに挟まるような形で、1曲1曲自己完結型のMVのような音楽シーンがありますが、ドラマシーンは割とストーリーとしては王道かなと思うんです。けれども、壮大な出来事じゃないからこそ、登場人物たちがすごく身近に感じます。何か振り返ったり気づいたりする時、その傍にいつでも愛情があったんだなっていう。すごく素朴なところに自分を立ち返らせてくれるからこそ、登場するすべての人たちに共感したり、心を動かされたりしました。

――自分にとっての『ライフ・ウィズ・○○』
 『ライフ・ウィズ・キャット・アンド・パラキート(インコ)』ですね。大事な家族です。猫は、そっけない感じがかわいいですね。なんで思い通りにならないの? っていう感じが猫に対してあって、それがたまらないですね。逆にインコたちは甘えん坊です。

――「Together」の日本語歌詞で印象的なところ
 大好きなフレーズはたくさんあって、2番の“もう大丈夫 その心には虹が見える 私の天使 昨日にバイバイ 明日におはよう”というフレーズは、優しくて抽象的なようで、映画を観るとすごくその世界に納得がいくと思うんですけど、すごく愛おしいです。サビの歌詞もかっこよくて、みんなで一緒に行こうという感じで大好きです。この曲を日本語の歌詞をいただいた時に、日本語が持つ魅力、優しさとか気遣いとか音の柔らかさにすごく感動したので、そんなことも考えながら、そしてやっぱりサビはストレートに歌おうと考えて。前向きでポジティブな気持ちになれるので、私にとってもすごく大切な曲になりました。

映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』ELAIZA「Together」Japanese cover 初披露!

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――『ライフ・ウィズ・ミュージック』を観る観客へのメッセージ
 皆さまにとって大切な映画になる気がしています。私にとってとても大切な映画になったからです。私は映画館が大好きで、自分がまた何か新しいものに出会えるんじゃないか? って思いながら映画館に足を運ぶのが好きです。『ライフ・ウィズ・ミュージック』は皆様をきっと前向きな気持ちにしたり、音楽のパワーが感じられる作品になっているんじゃないかなと思います。ぜひ、さまざまな登場人物に心を重ねながら見てください。

映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』

2月25日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

<STORY>
アルコール依存症のリハビリテーションプログラムを受け、孤独に生きるズーは、祖母の急死により長らく会っていなかった自閉症の妹・ミュージックと暮らすことに。頭の中ではいつも音楽が鳴り響く色とりどりの世界が広がっているが、周囲の変化に敏感なミュージックとの生活に戸惑い、途方に暮れるズー。そこへアパートの隣人・エボが現れ、優しく手を差し伸べる。次第に3人での穏やかな日々に居心地の良さを覚え始めたズーは、孤独や弱さと向き合い、自身も少しずつ変わろうとしていくが……。

キャスト:ケイト・ハドソン、マディ・ジーグラー、レスリー・オドム・Jr.
監督・製作・原案・脚本:シーア
原題:MUSIC/2021/アメリカ/107分/カラー/シネスコ/DCP/5.1ch/字幕翻訳:原田りえ/監修:山登敬之 【G】
配給:フラッグ
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