日本電気(以下、NEC)は、ビジネス・文教向けのパソコン「Mate/VersaPro」シリーズの2022年春の新製品として、17タイプ48モデルを、2月10日より順次発売すると発表した(受注は本日2月3日より開始)。ラインナップと価格は下記の通り。

手にしているのはフラッグシップノートの「UltraLiteタイプVG」

●ノートパソコンVersaProシリーズ(タブレットPC含む)
UltraLiteタイプVG ¥345,000~ 2/18発売
UltraLiteタイプVC ¥268,000~ 2/17発売
UltraLiteタイプVB ¥283,500~ 2/10発売
タイプVD 2/10発売
タイプVW 同上
タイプVM 同上
タイプVX 同上
タイプVA 同上
タイプVE 同上
タイプVS 同上
タイプVL 同上
タイプVF 同上

●デスクトップパソコンMateシリーズ
タイプME ¥179,000~ 2/10発売
タイプMB 2/10発売
タイプMA 同上
タイプMC 同上
タイプML 同上

※太字処理をしたものは新筐体を採用。他はOS変更のみ
 上記に記載のない「タイプVU」は現行モデルを継続販売
 MateのWin10(Win11からのダウングレード対応品含む)モデルは3月25日発売

 今回のラインナップの特徴は、ニューノーマル時代を見据えて、多様な働き方に対応できるよう、主にモバイル向けノートパソコンの機能・性能強化を図り、いつでもどこでも自由自在に仕事に打ち込める仕様としたのが特徴となる。そうしたハイブリッドワークに適応するため、同社がコンセプトに掲げたキーワードは、「事業継続(BCP)」「モビリティ」「セキュリティ」「利便性」の4つ。

 ここではその4つのキーワードを体現したUltraLiteの「タイプVG」「タイプVC」をメインに紹介していきたい。まずタイプVGは、同社フラッグシップのモバイルノートとして筐体を刷新。従来の13.3型とほぼ同サイズで14型の大画面を実現させた。アスペクト比は16:10と少し縦長となり、各種ビジネスデータの閲覧性を高めているのが特徴だ。解像度も1920×1080から1920×1200のWUXGAとなっている。質量も約822gという軽量を実現し、先述のモビリティ=持ち運び性能を高めているのにも注目だろう。

 加えて、かねてよりオンライン会議の会話を円滑に行なうためにヤマハ製のオーディオエンジンを搭載しているが、今回はその機能が進化。発話側(つまり自分)の周囲のエアコンや送風機などの雑音を低減してくれる「ノイズサプレッサー」機能に、新たにタイピング音を低減してくれるアルゴリズムが追加された。ちなみにこのタイピング音低減については、ミーティングアプリだけでなく、レコーディングアプリにも適用できるようで、記者会見など、自分のタイピング音を低減した状態での録音ができるということだ。

 仕様面では、液晶画面上部にあるwebカメラにシャッター機構が取り入れられ、物理的に撮影をシャットダウンできるようになり、USB Type-C(3.2Gen2)は2口ともDisplayPort出力に対応、microSDカードスロット装備、ファンクションキーは機能ごとにまとめられるなど、利便性向上のための改良が各部に施されている。

 通信面では、LTEに加え、5G対応も果たしている。5Gはキャリアとローカル(NECが基地局を設置したもの。今後接続検証を行なう予定)の両方をサポートするそうだ。

右は前モデル

 続いてUltraLiteタイプVCは、タイプVGの思想を引き継ぎながら、1kgを切る質量を実現しつつ(約971g)、コストも抑えた仕様としているのが特徴。CPUはAMD製となり、Ryzen5とAMD Radeon Graphicsによって描画性能も高められている。画面は13.3型で前モデルの12.5型の外寸を保ちながら画面サイズをアップ、解像度は同じフルHDながら輝度は400nits(前モデルは250nits)に向上しているので、屋外のような明るい環境下における画面の視認性も強化されている。

 こちらも、カメラシャッターやノイズサプレッサー機能に対応する。内蔵バッテリーはM(起動時間約10.5時間)とL(同約15時間)が選べ、Mでは質量が約971g、Lでは約1,022gとなる。

 端子類は、USB Type-A/Cを装備し、Cについては電源(PD45W)・DisplayPortに対応。ビジネスモデルだけあって、メモリーカードが直接挿せるmicroSDカードスロットを装備し、さらに有線LANのジャック(格納式!)も搭載する。もちろんHDMI出力端子(4K出力可)も備えている。

格納式の有線LAN端子も装備

 さて、もう一つの新筐体モデルとなるタイプVWは、オフィス内での省スペースを考慮したノートで、画面サイズは15.6型と大きく、狭額縁化することで、スマート&スタイリッシュなデザインを実現。CPUはAMD製で、前モデルRyzen5 4500Uから5500Uへ換装したことで処理能力もアップ。メモリーも最大32GBまで積めるようになった。液晶表面はノングレア(非光沢)タイプへ変更されている。

 なお、それ以外のモデルについては上述したように、OSはWindows11 Pro/Homeが標準(Win10へのダウングレードも選択可)となっているのが、前シリーズとの違いとなる。

 ちなみに、同社直販サイト「特選街」では、スタートキャンペーンとして、今回の新製品の目玉モデルとなる「UltraLiteタイプVG」「UltraLiteタイプVC」「タイプVW」の特価販売も行なうそうだ。
「UltraLiteタイプVG」 ¥207,130~
「UltraLiteタイプVC」 ¥148,720~
「タイプVW」     ¥92,180~
※それぞれ、最小構成時の価格