(一社)放送サービス高度化推進協会(以下、A-PAB)は12月7日、都内で会見を開き、新4K8K衛星放送のPRキャンペーンの第3弾となる「年末年始は衛星放送を見ようよ!」の概要を発表した。

 今回も、NHK+民放5社の共同キャンペーンとなり、期間は年末の12月25日から31日までの7日間、各局がリレー形式で特選番組をオンエアし、4K・8K放送(番組)の魅力をアピールする、というものとなっている。NHKは4Kと8Kでそれぞれ別の番組(コンテンツ)をオンエアするため2日を使用、民放が5局あるので合計7日間という計算となる。

 今回、そのナビゲーターに選ばれたのは、落語家の春風亭昇太師匠。BS放送(番組)の特徴でもある紀行・歴史・スポーツといったジャンルへの造詣が深く、老若男女に人気で、しかも、局を横断しての出演も可能という点から起用がなったという。会見では、「選ばれてうれしい」と笑顔を見せながら、各局の特選コンテンツの魅力を的確に、会場に集まった記者たちの笑いを誘いながら楽し気に紹介してくれた。自身は未だ4K対応は果たしていないそうだが、「最近テレビの調子が悪くなってきたので、キャンペーン時期に合わせて、(4Kテレビへの)買い替えも検討している」と話していた。

▲キャンペーンのナビゲーターに起用された春風亭昇太 師匠

 ちなみに、冒頭にはA-PABの相子宏之理事長が登壇し、「コロナ禍によって、テレビ局にとっては製作やイベント面で大きな影響を受けているが、今年は無事にオリンピックも開催され、我々の目標でもあった、4K対応機器の普及・1000万台を、8月末に突破することができました」とコメント。今後も、この勢いをかって、「より普及を図りたい」と意気込みを表明していた。

▲A-PAB 相子宏之理事長

●「新4K8K(BS)衛星放送で見ようよ!年末リレー1週間 12/25~12/31」
12月25日(土) BS-TBS 4K 19:00~「日本発着! 海外行った気分リゾート」
12月26日(日) BS朝日 4K 21:00~「子供たちに残したい美しい日本のうた 特別企画」
12月27日(月) BSフジ 4K 21:00~「日本遺産物語」
12月28日(火) BS日テレ 4K 20:00~「ぶらぶら美術・博物館」
12月29日(水) BSテレ東 4K 21:00~「最後の秘境 黒部源流紀行」
12月30日(木) NHK BS4K 16:30~「神様の木に会う」
12月31日(金) NHK BS8K 18:45~「野生の瞬間 嶋田忠」

 会の後半には、キャンペーンには参加していないが4K放送を行なっているWOWOW 4K、また、今後開局を予定している3社の担当者が登壇し、おすすめコンテンツや放送のコンセプトなどを紹介した。

 今年3月に開局したWOWOW 4Kでは、開局以来の最大ボリュームという4Kコンテンツを一挙250時間オンエアする「WOWOW 4K特別編成!年末一挙250時間放送」を実施。ピュア4K番組の比率も約67%になるという。「UEFA EURO 2020 サッカー欧州選手権 全51試合4K完全放送」(2022年1月1日~)や、「NODA・MAP『フェイクスピアリ』(12月25日)、「玉置浩二 Chocolate cosmos~恋の思い出、切ない恋心」(12月25日)などがラインナップされている。

▲WOWOW取締役常務執行役員の田代秀樹氏が登壇

 2021年度(2022年3月まで)に開局を予定している3社――BS松竹東急(株)、(株)ジャパネットブロードキャスティング、BSよしもと(株)――の担当者らも登壇。開局への意気込みを披露していた。BS松竹東急は、無料の総合編成で、映画・劇・オリジナルドラマを柱に、「わくわくを届けたい」と結んだ。ジャパネットブロードキャスティングは、世に埋もれた商品を見つけ・磨いて・伝えるをコンセプトに、全国各地の特産品を紹介し(通販もする)、地域創生につなげたいとコメント。テレビ(放送)と連動するアプリを開発中とのことで、「TVをもっと楽しくしたい」と意気込みを披露していた。BSよしもとは、1番組・1企業を合言葉に、全国に居住している芸人を活用し、地域の活性化はかるべく、その土地土地の魅力を発信していきたい、と狙いを語った。同局のみ開局日が決まっており、現状は2022年3月21日(月・祝)になるそうだ。