2017年秋より開幕した劇場版『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』シリーズの最後を飾る、『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』が、いよいよ11月26日(金)に公開。

 この度、京田知己監督、エウレカ・サーストン役の名塚佳織、アイリス・マッケンジー役の遠藤璃菜、主題歌を担った変態紳士クラブが登壇し、公開直前イベントを実施した。そして、本編映像冒頭24分間が世界初上映され、シリーズ完結作公開に向けて期待が高まるイベントとなった。
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 いよいよ来月11月26日(金)に全国公開となる『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』。その公開に先駆け、公開直前イベントが実施され、京田知己監督、名塚佳織、遠藤璃菜、変態紳士クラブ(WILYWNKA、VIGORMAN、GeG)が登壇した。

 公開まで約1カ月を切った気持ちを聞かれ京田監督は「長くやってきた作品が終わっていくということに携われたというのがとても嬉しい」と制作の佳境に入り、作品に対する思いを明かした。

 TVシリーズから16年以上エウレカを演じた名塚は「収録の時には新たなエウレカを演じることに集中していたのですが、ようやく最近、本当に最後の旅なんだなと実感しています。作品は、みなさんに観ていただいて完成だと思うので、感想を聞けた時にまた実感するのかな」と本作で<最後の旅>を迎える率直な気持ちを伝えた。

 監督は「僕も作品を作ることが旅なので、今、最後の旅をしているところなんです。キャラクターたちが行動・体験しているのを、追体験している感じです。あと何回この追体験をしたら終わるのか、という感慨深さ、16年の重みを感じています。」

 今回新たな“EUREKA”の後継者アイリス・マッケンジーを演じた遠藤はもともとエウレカという作品に携わりたいと思っていたという。「絶対受かりたいなと思って、一所懸命オーディションを頑張りました。本編の収録でも、名塚さんとアフレコができて、とても優しくて楽しかったです。」と述べ、名塚も「一緒に旅をしていた感じで楽しかったです。おかしを食べながら、楽しかったね。」と収録時の和やかな雰囲気を伝えた。

 完結編となる今作。「前作からの直結の続編であり、10年後からのスタートになりますが、あのエウレカだったらこう成長するだろうなと思いながらデザインしていきました。」と京田監督。名塚は「育つ環境が違ったり、関わる人で取り巻く環境が違うと、エウレカとアネモネはこうなるんだと、思って楽しんで欲しいです。」と見どころを語った。

 また、名塚が演じるエウレカは前作から10年後という設定。少女から大人になったエウレカを演じた名塚は「アネモネがキーになっているなと思います。彼女がいてくれたから、今作のエウレカがある。もしまだ『ANEMONE/交響詩編エウレカセブン ハイエボリューション』を観ていない方がいましたら、ぜひ観ていただけるとより楽しめると思います。」と観客に伝えた。

 アイリスのキャラクターを遠藤は「笑ったりすねたり、喜んだり、すごく感情をまっすぐ出して、ある意味頑固で、ある意味素直で、とても可愛らしいキャラクターで好きです。エウレカとアイリスの距離感のように、アフレコの2日間で本当に名塚さんとも距離が縮まりました。」と名塚との共演をふりかえり、名塚も「無理なく二人の世界を作っていけたと思います。」と語る。監督も2人の雰囲気を絶賛していた。

 ここで、本作の主題歌「Eureka (feat. Kojikoji)」を担当した変態紳士クラブが登壇。大きな拍手で迎えられた。

 作詞にはWILYWNKA、VIGORMANが参加し、作曲はGeGが担当。どんなことを感じて作ったか「僕は32歳で、青春時代から一緒に生きてきたアニメなんです。僕の中では“でっかい愛”のお話だと思っていたので、そのイメージで曲を作りました。本当に光栄でした。」と作曲について、語られた。

 また、WILYWNKAは「こんな素敵なお誘いいただけるのか!ということと16年分を書くことに緊張してドキドキしてたんですが、すごい新鮮な気持ちでいい経験になりました」とVIGORMANは「作品を通じて曲を作ったのが初めてで新鮮でした。僕たちも自分たちの人生に重ねられる部分があったので制作は苦労なくスイスイと進んだ印象でした。早く劇場で聴きたいです。」と、本作に参加した率直な気持ちを答えた。

 監督からは「終わった後の曲。曲を聴いて、本編含め、悲しいかもしれないけど次の世界へ旅立てるような、そういう気分にして欲しい」という発注があったと裏話も。

 また、今回はkojikojiとのコラボ曲。「kojikojiはデビュー当時から知り合いで、女性ボーカルが欲しいと監督からお話を受け、kojikojiしかいないと思い、声をかけ快く受けてくれました。」と、kojikojiの参加経緯も明かされた。

 そして、主題歌の印象を聞かれた名塚は「優しさと柔らかさが詰まっていて、最後に聞くのにとてもふさわしい曲だと思いました。包まれていく気分。“離さないで、握りしめて”という歌詞がエウレカにとってはものすごく大切で求めていたことだと思うので、嬉しかった、聞いているだけで胸が熱くなる曲です。」

 遠藤は「優しい気持ちになれそうで好きです。母も好きで、かなり家で歌ってます(笑)」と絶賛した。

 最後に、主演の名塚は「皆様の期待に応えられるような作品になっていくと思いますので、期待して待っていてください。公開したら皆さんと一緒に旅をしていきたいです。」と期待を込め、京田監督は「制作がクライマックスで、今もスタッフ総出で頑張っています。これから24分間見ていただき、もっと観たいな、劇場観にいきたい、と思ってくれたら嬉しいです。そしてその気持ちをいろんな人に伝えてくださると嬉しいです。1ヶ月切りましたので、そこでまた皆さんとお会いできると嬉しいです。」と語った。

映画『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』

11月26日(金) 全国ロードショー

<あらすじ>
エウレカが作り上げたスカブコーラル(珊瑚状の情報生命体)の中の仮想世界。その崩壊とともに、仮想世界の人々がこの地球に姿を現して10年が経過した。この“大融合”の結果、仮想世界の人類は「グリーンアース」を、旧来の地球人類は「ブルーアース」を名乗り、水面下でさまざまな衝突を繰り返すことになった。そしてグリーンアース軍の高官デューイ・ノヴァクは、自分たちの尊厳を守るため、仲間とともに決起し、大規模なテロ計画をついに実行へと移す。

混乱の元凶として世界中から憎まれるエウレカは、国連の独立師団無任所部隊A.C.I.D.(アシッド)の上級戦闘員となっていた。この世界を平和に保つために生きる。それがエウレカの選んだ贖罪の道だった。

そんなエウレカに、スカブコーラルを操る能力を持つ新たな“EUREKA”、少女アイリスを保護する命令が下る。最初は対立するばかりだった2人は、孤独な逃避行を通じて、次第に互いのことを理解していく。やがて世界が危機に直面した時、エウレカは極限まで自らの力を振り絞って戦う。

「アイリスとこの世界を守りたい」。エウレカの願いの果てに待つ未来とは――

●スタッフ
監督:京田知己/脚本:野村祐一、京田知己/原作:BONES/キャラクターデザイン原案:吉田健一/キャラクターデザイン・作画監督:奥村正志/メインメカニックデザイン:河森正治/コンセプチャルデザイン:宮武一貴/メカニックデザイン:大河原邦男、出渕 裕、玉盛順一朗/メインデザイン:上津康義、佐山善則、山根公利、柳瀬敬之、齋藤将嗣、片貝文洋、武半慎吾/銃器設定:金子秀一/特技監督:村木 靖/メカ作画監督:横屋健太/メインアニメーター:柿田英樹、大塚 健、阿部慎吾、長野伸明/美術監督:永井一男、本庄雄志/色彩設計:水田信子/編集:坂本久美子/撮影監督:木村俊也/音響監督:若林和弘/音響効果:倉橋静男/音楽:佐藤直紀/
主題歌「Eureka (feat. kojikoji)」変態紳士クラブ(TOY’S FACTORY)
アニメーション制作:ボンズ/製作:バンダイナムコアーツ、バンダイナムコセブンズ、博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、ボンズ、サミー、MBS/配給:ショウゲート
(C)2021 BONES/Project EUREKA MOVIE

●キャスト
エウレカ・サーストン:名塚佳織/アイリス・マッケンジー:遠藤璃菜/石井・風花・アネモネ:小清水亜美/ホランド・ノヴァク:森川智之/タルホ・ノヴァク:根谷美智子/ムーンドギー:宮野真守/ギジェット:水沢史絵/ウォズ:チョー/チャールズ・ビームス:小杉十郎太/レイ・ビームス:久川 綾/エンドウ:佐々木敏/サムナ・スタージョン:下野 紘/ルリ・フレイム:豊口めぐみ/ミーシャ・ストラヴィンスカヤ:沢海陽子/バンクス:三木眞一郎/グレッグ・ベア・イーガン:銀河万丈/レッド・ツゥ:千本木彩花/チャイム:潘めぐみ/エクス・トラ:瀬戸麻沙美/キラ・ポマト:M・A・O/末野・ラ・ティーノ:嶋村 侑/ラ・ラ・ランド:諸星すみれ/レントン・ビームス・サーストン:三瓶由布子 / デューイ・ノヴァク:山寺宏一