アメリカのオーディオブランドSonosから、コンパクトなサウンドバーの最新世代「Sonos Beam(Gen 2)」が発表された。価格¥59,800(税込)で、年内の販売を予定している。

 Beam(Gen2)は、イマーシブオーディオのドルビーアトモスをデコード可能。また、ストリーミングサービスのAmazon Musicでのハイレゾ音源(最大48kHz/24ビット)とDolby Atmos Musicの再生にも対応するという。

写真上がホワイトで、下がブラック仕上げ

 本体サイズ(W651×H69×D100mm)や搭載されたユニットは初代機のBeamを継承。4つの楕円形フルレンジウーファーと1基のトゥイーターを5台のデジタルアンプで駆動している。豊かな低音再生のためにパッシブラジエーターも搭載する。

 ドルビーアトモスの再生にはイネーブルドスピーカーなどは使わず、新開発されたフェーズドアレイスピーカー処理によって天井方向の情報を再現している。そのために電気回路を改善し、CPUの処理速度も40%アップしたとのことだ。

 Sonos特任プロダクト・マネージャーのスコット・フィンク氏によると、コロナ禍以降、アメリカでは大改造とでも呼ぶべきムーブメントが起きているそうだ。リモートワークが増え、郊外に移住して自宅を改装する人も多いとかで、その中でホームシアターシステムが求められている。

 さらに動画配信が充実し、サブスクリプションサービスも増えたことで、それらの視聴時間が伸びている。結果として高品位なテレビやオーディオに投資する層が増え、ホームシアター市場全体でこれまでにない需要が伸びているのだそうだ。

 Beam(Gen2)ではそんな需要に応えるために、上記のようなスペックを身につけている。さらにダイアローグの明瞭性も上げ、クリアーな音が楽しめるよう配慮したという。“このサイズとは思えない音の広がりに驚くでしょう”とスコット氏は話していた。

端子部は電源、LAN端子、HDMI入力というシンプルな構成。e-ARCへの対応でドルビーアトモスのビットストリーム信号を入力できるようになった

 本体前面のグリルはポリカーボネート製に変更され、精密なパンチング加工が施されている。これは質のいい音を生み出すだけでなく、耐摩耗性に優れ、部屋のインテリアにも違和感なく溶け込むようにとの配慮から。仕上げはブラックとホワイトが準備され、背面の端子部を含めて同じ色で統一するなど、細かい点まで気が配られている。

 接続端子もBeamと同じだが、HDMI端子はe-ARC対応となり、ドルビーアトモスのビットストリーム信号も伝送できる。セットアップはNFC機能を使ってスマホから可能。電源とHDMIケーブルをつないで、あとはSonosアプリの指示に従って操作すればいい。

 なお同社従来モデルと同様に、Barm(Gen 2)をフロントに設置し、Sonos SubやSonos 1SL、Sonos 5などを加えたマルチチャンネルシステムも構築できるという。その際は5GHzのWiFiで伝送するので、音の遅延も発生しない。