フェーズメーション(Phasemation)から、フォノアンプの新型機「EA-1200」が11月下旬に発売される。価格は¥1,210,000(税込)。

フェーズメーションEA-1200フォノイコライザーアンプ。1,210,000円(税込)。

 本機は、左右チャンネルのイコライザーアンプ部を独立筐体とし、駆動するパワーサプライも別筐体とした3ピース構成フォノアンプで、2012年にリリースした「EA-1000」の後継機にあたる。

 同社の上級MCトランス「T-1000」内蔵のトランスをベースに特別なチューニングを施した昇圧トランスを搭載し、新規設計の真空管式LCRイコライザーとともにモノブロックのフォノイコライザーアンプとした。左右チャンネル分の電源供給を行うパワーサプライは「EA-1000」の電源部をファインチューンし、対ノイズ能力を向上させてよりクリーンで協力なエネルギー供給を実現したという。

 3系統備える入力部は、すべてバランス対応。MCとMMの切り替えが可能で、MCのアンバランス接続時のノイズ対策としてBAL/UNBAL切り替えスイッチを採用している。ECC-803Sの無帰還SRPP型増幅回路とECC-802Sからなる低インピーダンス出力カソードフォロワーを採用する。イコライザー回路はLCR型を採用し信号系の低インピーダンス化を図り、電力損失や誘導ノイズを低減、音質劣化を抑制しているという。

EA-1200、アンプ部のフロントパネルには、EQカーブ選択、入力切り替え、BAL/UNBAL切り替え、MC/MM切り替えなどのスイッチが並ぶ。

EA-1200アンプ部のリアパネル。2筐体を並べると左右対称となる端子レイアウトにデザインされていることがわかる。

 ステレオ用のRIAA、モノーラル用のMono1(DECCAレーベルなどで使用)とMono2(コロムビアレーベルなどで使用)、3種類のイコライザーカーブを内蔵しており、再生ディスクによって選択することが可能だ。

 また、各ユニットのシャーシには、同ブランドのトップモデル「EA-2000」譲りのデザインを踏襲。10mm厚アルミスラントフロントパネル、1.6mm厚の銅メッキ鋼板シャーシベース、2mm厚アルミ材に磁気シールドをしたカバーで構成する。フット部分には重量級金属インシュレーターが使われている。

 接続端子では、RCAにフルテック社製金メッキ端子を、XLRにはノイトリック社製金メッキ端子が採用されている。

EA-1200の電源部。アンプ部と意匠を揃えた誂えで、必要以上に充分なエネルギー供給が可能な設計だという。

E-1200の主な仕様
●MM/MC対応型
●入力端子:RCAまたはXLR3系統(同時接続不可)
●出力端子:RCA2系統
●入力感度/インピーダンス:2mV/47kΩ以下(MM)、0.1mV/1.5〜40Ω(MC)
●利得:40dB(MM)、66dB(MC)
●入力換算雑音:−120dBV(MM)、−146dBV(MC)
●定格出力電圧:200mV(1kHz)
●RIAAカーブ偏差:±0.5dB(20Hz〜20kHz)
●消費電力:43W(100VAC 50~60Hz)/片ch
●外形寸法:W210×H93×D365mm(アンプ部×2)、W210×H93×D364mm(電源部)
●本体質量:4kg×2(アンプ部)、5.8kg(電源部)