SPEC(スペック)から、リアルサウンドアンプ「RSA-BW1」(¥528,000、税込)が発売される。9月中旬のリリース予定だ。

 同社では、昨年夏に欧州市場を中心に導入したモデルが好評だという。従来のニュートラルでオールラウンドなサウンドに加え、強力でクリアーな中低域による躍動感溢れるサウンドを実現したことが評価につながったと分析している。新製品のRSA-BW1は、そのエッセンスを受け継いで、日本国内向けにブラッシュアップした製品だ。

 RSA-BW1の主な特長は以下の通り。

●クラスD方式のアナログアンプ
 電力エネルギーの約96%を利用できる、熱をほとんど発生しない高効率FETを使ったクラスD方式のアナログアンプを搭載。小さな高効率FETが音楽の繊細なアナログ信号を元に大型電源トランスが供給する大電力を直接コントロールし、音楽エネルギーとして出力することで、スピーカーを瞬時に駆動・制動する能力を高めている。

●音楽を奏でるボディの構造
 電子部品は振動にとても敏感で、アンプのボディ設計で音色が大きく変化する。ボディと一体になった、複数の樹種を組み合わせたアンダーベースのスプルース材とメープル材は、バイオリンの表板と裏板に使われている樹種で、音楽信号とともに振動して美しい音色を奏でてくれる。

●ピュア・ダイレクトシステム
 同社のリアルサウンド・アンプは、アナログ電子アッテネーターとアナログPWM方式のクラスDパワー段の組み合わせで構成されている。

 一般的なプリメインアンプでは、音楽信号をボリュウムに合わせてマイナス方向にレベルを絞ってから、パワーアンプ部へ届けている。そのため音楽のディテイル信号のレベルも下がり、伝送途中で微小な成分を失う可能性がある。

 ピュア・ダイレクトシステムでは、音楽信号を最大レベルでパワーアンプ部に届けることで、微小信号を失うことなく伝達・増幅し、スピーカーを駆動できるそうだ。

●シンプルな信号経路
 スペックのアンプは、シンプルな機能に徹している。その効能は、接点が少なくなり、信号経路が最短化できることで音楽信号の高純度伝送を実現、同時にパーツが少ないため高品質な部品を厳選して使用できることで高音質に寄与している。

 また発熱が少ないことで、筐体の密閉構造が可能となり、埃の侵入を防いで部品・素子の性能を永く保持できるとともに、温度変動が少なく素子の劣化が少ないことで長期間の愛用を可能にしている。

「RSA-BW1」の主なスペック

●最大出力:100W×2(4Ω)
●周波数特性:10Hz〜30kHz ±1dB(6Ω、1W)
●高周波歪率:0.02%(1kHz、80%出力時)
●入力感度・利得:300mVrms、37.3dB(音量MAX時、6Ω、1kHz、アンバランス入力)
●接続端子:バランス入力1系統、RCAアンバランス入力3系統、スピーカー端子1系統
●消費電力:180W(最大出力時、8Ω、100Hz)、15W(無信号時)
●寸法/質量:W440×H120×D414mm/14.5kg