ミックスウェーブは、アメリカ、ワシントン州のカスタムIEMメーカー、64 AUDIOの新作ユニバーサルIEM「U6t」を本日発売する。市場想定価格は¥169,800(税込)。

 U6tは、上位モデルの「U12t」からサウンドインスピレーションを得た、オーディオファイル向けイヤーモニター。フラッグシップIEMに採用されている、独自の「tia(Tubeless In-ear Audio)テクノロジー」や「apex(Air Pressure Exchange)テクノロジー」などを、人間工学に基づいたアルミニウム筐体に搭載している。

 BA(バランスド・アーマチュア)型ドライバーを搭載しており、Low×2、Mid×2、Mid/High×1、tia High×1という6ドライバー構成だ。

 高域ドライバーで採用されているtiaテクノロジーは、音導管を使用しない独自のチューブレス設計を採用することで、BA型ドライバーから発信される本来の音を直接耳まで届けることを可能にしている。これにより、音導管内部で起こる音の共鳴や、フィルター(ダンパー)を使用する事による音の減衰など、音を悪くさせる要素を排除することができている。

 また外耳道を小型スピーカーで塞いだ際、スピーカーは空気圧(音圧)を生成する。この空気圧は耳の疲労を引き起こしたり、更に過度に鼓膜へ負担を掛ける事で難聴につながるリスクを引き起こすという。apexテクノロジーは、そういった難聴リスクを抑える為に開発された技術で、外耳道内にて密閉された空間で小型スピーカーが生成した空気圧を、apexモジュールを介して緩和させてくれる。

tiaテクノロジーを採用したBA型ドライバー型ドライバー(左)とapexモジュール(右)

 新技術の「LID(Linear Impedance Design)」は、ハイレゾ対応DAPやスマホ、ポタアンなど、出力インピーダンスが異なるソース機器に接続しても、IEMの音のバランスが影響を受けないように設計する新しい技術だ。

 音の出口となる音導孔を「1つ」の大口径音導孔にするシングルボア・デザインは、音導管(サウンドチューブ)による音の共鳴を排除できるチューブレス設計を可能にし、tiaドライバーのポテンシャルを最大限に引き出している。また大口径音導孔は、それ自体が音響形成(アコースティック)チャンバーとなり、正確なサウンドチューニングを可能にするそうだ。

「U6t」の主なスペック

●使用ドライバー:BAドライバー×6(Low×2、Mid×2、Mid/High、tia High)
●再生周波数帯域:10Hz〜20kH
●感度:108dB/m/W
●インピーダンス:10Ω
●ケーブル導体:銀メッキ銅導体ケーブル
●イヤホン端子:Custom 2pin端子
●入力端子:3.5mmミニ