クリエイティブメディアのドルビーアトモスに対応サウンドバー「Creative SXFI CARRIER」を使って、さまざまなコンテンツを視聴してその魅力を紹介していくシリーズの第2回。今回は動画配信サービスとアニメコンテンツをピックアップ。薄型テレビとの組み合わせで、人気の作品をたっぷりと楽しんでみた。

 サウンドバータイプのスピーカーシステムは、薄型テレビとの組み合わせを一番の目的とした製品だ。横に長いバータイプの形状は、薄型テレビの手前の空いたスペースにスッと置けるので、置き場所に困ることも少ないだろう。薄型テレビとの接続も、今ではeARCに対応していることもあり、HDMIケーブル1本という手軽さ。気軽に使えるのが大きな魅力だ。

 しかも、Creative SXFI CARRIERは、最新のサラウンド方式であるドルビーアトモスに対応しているので、従来の5.1chサラウンドよりもさらに立体的な空間の再現が可能となり、より臨場感豊かな音響を楽しめる。そして、別体型のワイヤレスサブウーファーもセットになっているので、アクション作品の重低音も迫力満点。薄型テレビと組み合わせるだけで、立派なホームシアターになってしまうというわけだ。

サウンドバー
クリエイティブメディア
Creative SXFI CARRIER
オープン価格(直販価格¥120,000 税込)

クリエイティブメディアが、Dolby Laboratoriesと共同開発を行なったサウンドバー。サウンドバー本体には7基のスピーカーユニットが搭載されており、ドルビーアトモスの5.1.2再生が可能となっている。ステレオや5.1chサラウンドの音声をアップミックスすることもでき、高さ方向も感じられるサウンドで楽しめるようになる。また、HDMIはHDMI2.1をサポートしているので、最新のゲーム機との接続も可能だ

Creative SXFI CARRIERの主な仕様
●スピーカー構成:5.1.2●スピーカー出力:250W RMS(サウンドバー)、200W RMS(サブウーファー)●接続端子:HDMI入力×2、HDMI出力×1(eARC対応)、デジタル音声入力(光)、USB Type-C、アナログ音声入力(3.5mmステレオ)、SXFI出力(USB Type-A)、サブウーファー出力(3.5mm3極)、ヘッドフォン出力(3.5mmステレオ)●寸法:W880×H76×D128mm(サウンドバー部)、W225×H450×D430mm(サブウーファー部)●質量:約3.6kg(サウンドバー部)、約12.8kg(サブウーファー部)

薄型テレビとの接続はHDMIケーブル1本。
大画面の薄型テレビにもフィットするワイドサイズ

 今回は、自宅で使っているTOSHIBAの55V型有機ELテレビ「55X910」と組み合わせてみた。Creative SXFI CARRIERの横幅は880mmあり、ちょうどいいサイズ感だ。

 接続はHDMIケーブル1本でOK。薄型テレビのeARC/ARC対応HDMI入力とCreative SXFI CARRIERのHDMI出力を接続すればいい。ARC(オーディオ・リターン・チャンネル)機能を使って、テレビの音声もCreative SXFI CARRIERから再生できる。さらにeARC対応なので、リニアPCM5.1ch音声やドルビーアトモスなどの伝送(入力)にも対応している。別体のサブウーファーはワイヤレス接続なので、結線の必要はなし。サウンドバー本体とサブウーファーのそれぞれの電源コードを接続するだけで準備完了だ。この簡単な接続にはきっと驚くはず。

 たったこれだけで、テレビ放送の音声はもちろん、テレビが内蔵する動画配信サービス、薄型テレビに接続したBDレコーダー/プレーヤーやゲーム機などの音声もCreative SXFI CARRIERから再生できる。このほか、Creative SXFI CARRIERにもHDMI入力があるので、こちらに直接、映像機器などを接続することも可能だ。

パリを舞台にした華麗なアクションとドラマ『LUPIN/ルパン』を存分に楽しむ

 4Kテレビは今や、各種の動画配信サービス(VOD)に対応しているのは当たり前。テレビ放送に加えて、膨大な数の動画が見放題となる定額制動画配信サービスを手軽に利用できるのだ。

 動画配信サービスのコンテンツは、劇場公開作品はもちろんのこと、海外のドラマシリーズなどの多くがサラウンド音声を採用している。もちろん、最新の作品ならば、ドルビーアトモスに対応していることも珍しくない。こうしたコンテンツもCreative SXFI CARRIERがあれば、迫力たっぷりのサラウンドで楽しめる。

 試しにNETFLIXのオリジナルドラマ『LUPIN/ルパン』を見てみた。この作品はそのタイトルから分かる通り、怪盗アルセーヌ・ルパンをオマージュしたものだ。フランスはもちろん世界中で大ヒットし、今年はシーズン2が配信されている。

 美術品の窃盗をきっかけに、自分の過去とも関わる重大な事件に巻き込まれていく主人公アサンを巡るストーリーは、美術品窃盗の大胆な犯罪計画の見事さもあり、実に楽しい。現代のパリを舞台にした美しい映像も見どころだが、これにサラウンド音声が加わるとさらに臨場感が増す。音声は5.1chサラウンドだが、Creative SXFI CARRIERのアップミックス機能で、ドルビーアトモスに近い立体的な音響が再現できるので、さらに迫力はたっぷり。パリのルーブル美術館で展開する物語を、まさしくパリを旅行しているような気分で楽しめる。

 Creative SXFI CARRIERの音声モードは、「ムービー」「ミュージック」「夜間」「ニュートラル」「SuperWide」があるが、海外ドラマなどは「ムービー」がいい。スケール感の大きな音場で、まさに映画のような雄大なサウンドが楽しめる。

人気のアニメも、音が良くなるとさらに面白さが高まる

 今度はアニメ。動画配信サービスでも日本のアニメは人気の高いコンテンツで、テレビ放送中のアニメであっても、注目を集める作品はいち早く配信されることが多い。もちろん、薄型テレビの録画機能で毎週録画している人もいるだろう。こうしたアニメ作品も、Creative SXFI CARRIERを使えばサラウンドで楽しめるのだ。

 TVアニメ作品はステレオ音声のものが多いが、Creative SXFI CARRIERのアップミックス機能を使えば、サラウンド音場が構築できる。おすすめは「SuperWide」で、元がステレオ音声とは思えないスケールの大きなサウンドになる。

 例えば、現在放送中の人気作品『ゲッターロボアーク』は、音場のスケールが雄大となることで、3機のメカが合体して人型のロボットになるお馴染みのアクションを、より迫力満点で楽しめる。

 また、ゴジラをアニメ化した『ゴジラS.P.(シンギュラポイント)』は、ラドンやゴジラ、ジェットジャガーの戦いをより臨場感たっぷりに味わえるし、音のリアリティが高まることで、SFとしてしっかりと作り込まれたドラマの面白さも際立つようになる。

劇場上映作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』でドルビーアトモスを満喫!

 最後は、BDソフト『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』を視聴した。本作は現在も公開中だが、劇場ではBD(通常版、劇場限定版)が発売されている(筆者はそれを購入)。音声仕様は当然ながら、劇場(ドルビーシネマ)と同じくドルビーアトモスだ。

 深夜のモビルスーツ戦の場面や、Ξ(クスィー)ガンダムの戦闘シーンを見たが、巨大なモビルスーツがビームサーベルの火花を散らしながら戦う様子や、遠距離ではミサイルやビームを撃ち合い、そのまま接近戦でビームサーベルを振るうΞ(クスィー)ガンダムの迫力ある動きが、大画面で存分に楽しめる。モビルスーツ同士の空中戦はスピード感のあるカット割りで目が追いつかないほどだが、ドルビーアトモスの立体的な音響があると、自由自在な動きも感覚的に把握しやすく、最新の映像と音響で描かれた、モビルスーツの迫力あるバトルを存分に楽しめた。

大画面テレビをお持ちなら、
ぜひともCreative SXFI CARRIERでサラウンドを楽しんでほしい

 最近は大画面の薄型テレビも身近な価格となり、ドラマやアニメを大画面で楽しんでいる人も増えていると思うが、50V型や60V型ともなると、画面サイズに見合ったサラウンド再生のためのスピーカーが欲しくなるはず。そんな時は、サウンドバーを組み合わせてサラウンド環境を構築してあげれば、スケール感は一気に倍増する。

 Creative SXFI CARRIERなら、設置や接続も容易で気軽に使える。もちろん、大画面に相応しいスケール感たっぷりの音で、ドルビーアトモスにも対応。自宅で楽しむテレビドラマやアニメを、映画館のような迫力で存分に味わってほしい。

第3回に続く(9月10日に掲載予定)

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