シャープは「第127期定時株主総会」で、「mini LED 次世代ディスプレイ」の試作機を展示・発表を行った。株主に向けて同社が開発している新しいディスプレイ技術を紹介し、mini LED技術による高輝度、高コントラストの映像を体感してもらおうという狙いだ。

「mini LED 次世代ディスプレイ」(イメージ)

 mini LED 次世代ディスプレイは、光源であるバックライトに小型LEDを採用し、高密度に敷き詰めて制御することで、液晶ディスプレイの輝度やコントラストなどの表示性能を飛躍的に向上。大画面テレビのさらなる高画質化を実現する技術となる。

 今回開発した65V型の試作機では、バックライトに同社の4K液晶テレビ「4T-C65CH1」比で約10分の1というサイズの小型LEDを8,000個以上配置、1,000以上のエリアに分割して駆動している。

 映像に応じて各エリアのLEDの点灯・非点灯をきめ細かく制御し、電力を効率的に活用。2,000nit(cd/m2)以上の高いピーク輝度と、100万対1以上の高いコントラスト比を実現した。また、量子ドット技術でバックライト光の波長変換を行うことで、同社従来機比約1.2倍の広色域表現も可能になったという。

バックライトに使われているmini LEDのサンプル

ディスプレイ構造(イメージ)