「名前は……サイコ・ゴアマン! 略してPG」
残虐宇宙人襲来! 地球の未来は少女の手に託された――
1970~80年代に作られたSFやモンスタージャンルのB級映画へのリスペクトに溢れた快作『サイコ・ゴアマン』が、7月30日(金)より、シネマート新宿ほか全国順次公開されることが決まった。また、本日、日本版予告編が完成し、公開された。
本作は、冒険心を描いた子ども映画の名作『E.T.』(82)や『グーニーズ』(85)などを彷彿とさせつつ、『死霊のはらわた』(81)や『マスターズ 超空の覇者』(87)といったジャンル映画愛に溢れた80年代的懐かしさ満載で描くSFゴアスプラッターヒーローアドベンチャー作。
監督は、カナダが誇る天才過激映像集団<アストロン6>のメンバーであり、単独監督作である『マンボーグ』(11)、『ザ・ヴォイド 変異世界』(16)などで確かなVFX技術を世界に証明、『バイオハザードV リトリビューション』(12)、『パシフィック・リム』(13)ほか数々の大作に特殊効果としても参加するなど、目覚ましい活躍を見せているクリエイター、スティーヴン・コスタンスキ。
コスタンスキ監督が「もし自分にコントロールできるモンスターがいたら?」という自身が幼少期に思い描いた夢を、子ども向けテイスト+スプラッターというありえない組み合わせで再現したのが本作となる。
本日解禁の日本版予告編は、宇宙の果てにあるガイガックスという惑星に“名前のない悪魔”が君臨したと告げる場面から始まる。その悪魔は、溶岩のように黒くゴツゴツとした姿で、簡単に地球を破壊できるほどの特殊な能力を持つ恐ろしい残虐宇宙人だった……。
映画はその残虐宇宙人を操ることが出来る謎の宝石を、地球の勝ち気な極悪少女ミミが偶然手にしてしまったことから、宇宙×近所で起こる大スペクタル冒険劇を描く。
日本の特撮を敬愛し、「スーパー戦隊」シリーズや「仮面ライダー」、『人造人間ハカイダー』(95)などからの影響を公言しているコスタンスキ監督の本気がうかがえる、スーツアクターによる個性豊かな宇宙怪人たちも登場し、中には日本語を話すキャラクターの姿も!
“少女はサイコ・ゴアマンを操り、地球《家族》を救えるか?”“感動のSF超大作”の文字と共に、少女ミミが怪人に立ち向かう場面もあり、怪人たちや子どもたちの活躍が気になる映像となっている。
また、この予告編は、日本ならではの懐かしさを随所に散りばめており、最後には昭和特撮映画をイメージした形で公開・前売り情報が出てくる仕様になっているのも注目ポイントだ。
愛すべきB級感を醸し出しながらも、喧嘩が絶えなかった兄妹の成長や残虐宇宙人に芽生えた新たな感情なども描かれており、鑑賞後には忘れかけていた“大切なもの”が胸に響くストーリー。全ての災厄を宇宙規模で吹き飛ばす勢いでこの夏一番の注目作になるに違いない! 『サイコ・ゴアマン』は7月30日(金)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開となる。
さて、このサイコ・ゴアマンは、21世紀のテクノロジーを満載し、そこに遊び心を振りかけて、70~80年代のテイストにて製作された、カルト作とも呼べそうな愛すべき1本。
サイコ・ゴアマンの造形は、『大アマゾンの半魚人』(1954)のようでもあり、そのゆっくりとした動きは『宇宙大作戦/スタートレック』の怪獣ゴーンにも似ているなど、60年代に隆盛を誇った人間サイズのモンスターのイメージを色濃く受け継いだ秀逸なもの。
そんな悪魔のような宇宙人を蘇えらせ、僕とするところは、近年では、週刊少年ジャンプ連載の『破壊神マグちゃん』のようでもあり、微笑ましさもある。少女ミミの造形については、ある意味、悪魔宇宙人よりも悪魔的な側面が描かれるものの、邪なものではなく、純粋に子供的な願望から発露した命令というのが、これまた70年代的。遥か宇宙の彼方から、サイコ・ゴアマンの元に集結するかつての僕たちとのやりとりも、クスっと笑える仕上がりとなっており、持てる才能を全力で遊び心に振り向けた、監督の意気込みがよく表れている。
ちなみに、宇宙を壊滅するだけの力を持った宇宙人だけに、本気を出せばすごいことになる。その威力はスプラッターシーンに遺憾なく発揮されており、そうした描写が苦手な向きには、ちょっとの間目を瞑っていてもらえば、あとは全力でおバカなことに取り組んだ監督の本気が堪能できるはず。最後の最後のシーンまで目を離せない注目作がいよいよ公開となる。
映画『サイコ・ゴアマン』
7月30日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
【STORY】
ある日、庭で遊んでいた勝ち気な少女ミミ(8歳)と兄ルーク(10歳)は、ひょんなことから地底に太古から埋められ、銀河で恐れられていた名前のない悪魔<残虐宇宙人>をよみがえらせてしまう。怒りと憎しみの感情しか持たず、計り知れない特殊能力を持った残虐宇宙人の復活により、地球は絶体絶命の危機に!
しかし、光る謎の宝石をミミが手にしたとき、残虐宇宙人はミミに絶対服従せざるを得なくなる。暗黒の覇者でありながら1人の少女に逆らえない残虐宇宙人は、サイコ・ゴアマンと名付けられ、子どものいたずらに付き合うはめに。
その頃、銀河系の怪人たちが残虐宇宙人の復活を察知、宇宙会議を開き、サイコ・ゴアマン抹殺のため地球に向かおうとしていた……。
監督・脚本:スティーヴン・コスタンスキ 製作総指揮:ジェシー・クリステンセン 製作:スチュアート・F・アンドリューズ、シャノン・ハンマー、スティーヴン・コスタンスキ 撮影:アンドリュー・アペル 編集:アンドリュー・アペル、スティーヴン・コスタンスキ 音楽:ブリッツ//ベルリン
出演:ニタ=ジョゼ・ハンナ、オーウェン・マイヤー、アダム・ブルックス、アレクシス・ハンシー、マシュー・ニネバー
2020 年|カナダ映画|95分|スコープ|5.1ch|DCP|原題:PG(PSYCHO GOREMAN)| PG12
提供:キングレコード 配給:アンプラグド
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