ベルリン・フィルでは、映像配信サービス「デジタル・コンサートホール」について6月1日からハイレゾ音声を導入する。ビデオ・オン・デマンドでの再生時に、4K映像とロスレス(可逆圧縮)音声で視聴可能となる。映像配信(ストリーミング)サービスでロスレス音声が導入されるのは、世界初で、音楽ファンはベルリン・フィルの演奏を、さらにリアルで高品質に楽しめることになる。
今回のハイレゾ音声の導入は、デジタル・コンサートホールのストリーミング・パートナーである、株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)のサポートと技術コンサルタントにより実現した。音声圧縮のコーデックにはFLAC(Free Lossless Audio Codes)を利用しており、最大96kHz/24ビットで配信される。
なお今回のロスレス音声については、追加料金なしで提供されるというから嬉しい。現段階ではオンデマンド再生でのサービスだが、将来的にはライブ中継のハイレゾ音声化も予定されているそうだ。
ハイレゾ音声の再生には新しいアプリが必要で、まず携帯(モバイル機器)用やApple TV等で導入され、その後、テレビ用やデジタル・コンサートホール公式ウェブサイトで再生できるようになる予定という。
また今回、導入記念キャンペーンとして、誰でも7日間無料でデジタル・コンサートホールを体験できるキャンペーンも実施する。興味のある方は、専用サイトにアクセスし、携帯(モバイル機器)用アプリをダウンロードして試して欲しい。
なおStereoSound ONLINEでは今回のデジタル・コンサートホールのロスレス音声配信について、現地へのインタビューを含めた取材を進めている。麻倉怜士さんによるインプレッションを含めて近日中にリポートをお届けするので、お楽しみに!
デジタル・コンサートホールの技術的スペック
●音声
スタンダード:48kHz/320kbps、AAC
ハイレゾ:最大96kHz/24ビット、FLAC
●画像
HD:1920×1080、色空間BT.709、H.264/H.265、最大4,500kbps
4K:3840×2160、色空間BT.2020、HDR/HLG、H.265、最大17,500kbps