TVS REGZAから、4K有機ELテレビ「X8900K」シリーズと、4K液晶テレビ「Z670K」シリーズの合計7モデルが発表された。それぞれの型番と市場想定価格(税込)は以下の通り。発売日は全機種6月下旬を予定している。
●4K有機ELレグザ
65X8900K ¥440,000前後
55X8900K ¥286,000前後
48X8900K ¥231,000前後
●4K液晶レグザ
65Z670K ¥275,000前後
55Z670K ¥209,000前後
50Z670K ¥187,000前後
43Z670K ¥165,000前後
同社では今年3月〜4月に有機ELレグザ「X9400S」や、液晶テレビ「Z740XS」を発売している。今回のX8900KとZ670Kシリーズはその弟ラインに位置し、初めてアンドロイドTVを搭載したレグザとなる(同社では今後は機種に応じてアンドロイドTVやLINUXといったOSを使い分けていく予定とか)。
これは、ネット動画・テレビ放送を意識することなく見たい番組を見たいという新しい視聴スタイルに応えたもので、レグザならではの高画質・高音質でコンテンツを再現するという。
そのために新しい映像エンジンの「レグザエンジンZR I(ゼットアール・ワン)」を搭載した。映像エンジンのフルモデルチェンジは約5年ぶりで、これまでの高画質処理システムに、快適操作を実現したアンドロイドTVを融合したチップだという。
視聴環境(明るさや色温度)をリアルタイムに検出し、最適な画質に自動調整してくれる「おまかせAIピクチャーZR I」は、夜の視聴環境でブルーライトを約20%(同社従来比)カット。睡眠前でも快適な視聴を可能にしたそうだ。
また地デジなどの番組で、テロップまわりのノイズや動きぼけを抑えてクリアーな映像を実現する「地デジAIビューティZR I」、さらに個別の放送番組やジャンルごとの映像調整パラメーターをクラウド上に準備し、それを参照して高画質で再生する「クラウドAI高画質テクノロジー」ももちろん搭載済みだ。
もうひとつ、ネット動画の特性に合わせて高画質処理を加える「ネット動画ビューティ」も「ZR I」に改められている。コントラストや精細感の工場に加え、低フレームレートの素材も滑らかに再現できるとのことで、アンドロイドTVのコンテンツにも有効だろう。
このエンジンを活かす表示デバイスとして、X8900Kシリーズには新開発の低反射有機ELパネルが採用されている。有機ELレグザ初となる低反射(ハーフグレア)パネルの搭載により映り込みを抑制、明るいリビングやゲーミング用としても見やすい画質を目指した。65/55インチについては独自設計の高放熱インナープレートやメタルバックカバーを採用した高コントラストパネルが使われている。
一方のZ670Kシリーズにも、同じく新開発スリム直下型高輝度LEDバックライトを開発し、明るく高コントラストな画質を目指した。最新LEDとレンズを採用したとかで、直下型LEDの数も増えている模様だ。輝度は、最近の液晶レグザでトップクラスのスペックを達成しているとのことだ。なお両モデルともドルビービジョンやHDR10+ ADAPTIVEなど現行の主要なHDR規格に対応済み。
音質面では、X8900Kには「重低音立体音響システムXP」を搭載。フルレンジスピーカー2基とトゥイーター、パッシブラジエーターからなる密閉型スピーカーを正面下部左右にそれぞれ内蔵、合計72Wのマルチアンプで駆動する。レグザとして初めて立体音響のドルビーアトモスにも対応しており、包まれるようなサウンドを再現する。
Z670Kは「重低音立体音響システムZP」搭載で、こちらはフルレンジ+トゥイーターをバスレフ型エンクロージャーにマウント、重低音バズーカウーファーとトップトゥイーター(マグネットにはネオジウムを使用)を加えた9基のスピーカーからなるシステムだ。もちろんドルビーアトモス対応で、立体的で迫力のあるサウンドが楽しめるだろう。
付属リモコンは、ネットコンテンツへのアクセスボタンを上部に配置した新デザインに変更された。「U-NEXT」「YouTube」といった動画配信に加え、「My.Choice」ボタンも新搭載。このボタンには、お気に入りのネット動画(プリインストールアプリから選択)やHDMI接続した外部機器を登録し、ワンタッチで入力を選べるようになる(今年秋のファームウェアアップデートで対応予定)。ちなみにNetflixには非対応で、アプリのインストールもできないそうだ。
レグザの人気機能である「タイムシフトマシン」は、別売のタイムシフトマシンHDDを接続することで「初めにジャンプ」や「過去番組表」といった機能が楽しめるようになる。内蔵チューナー数は地デジ/BSが3チューナー、4Kがダブルチューナーというもの。SeeQValtのHDDには非対応となった。
またレグザユーザーには熱心がゲームファンも多いが、そういったユーザーのために、ゲーム機の出力映像に合わせて自動的に最適な映像を再現する「オートアジャスト」機能も準備された。
スペック的には4K/120pの高フレームレートや、映像のちらつきを抑える「VRR」(今年秋のファームウェアアップデートで対応)、自動的に低遅延モードに設定する「ALLM」といった信号フォーマットを入力可能だ。なお、X8900Kは0.83msの低遅延表示(2K/120p入力時)で、これは有機ELレグザ史上もっとも遅延が少ない値だという。
HDMI入力は4系統を備え、そのうちHDMI2.1対応は「1」「2」の2系統となる。
また今回、「X8900K」「Z670K」シリーズのモニター販売も行われる。詳細は関連サイトで紹介されているので、気になる方はぜひチェックを。さらに、同社製テレビとレコーダーをセットで購入した方を対象に、抽選で1,000名に10万円をキャッシュバックする総額1億円キャンペーンも実施予定だ。こちらの詳細はキャンペーンサイトで確認していただきたい。