シャープでは、AQUOS 8Kの最新モデルとして、8K解像度の液晶テレビ2モデルを発表した。BS8K放送用チューナーに加え、YouTubeの8K動画再生に対応、様々な8Kコンテンツを手軽に楽しめるようになっている。それぞれの型番と市場想定価格は以下の通り。

8T-C70DW1 ¥495,000前後(税込、6月12日発売)
8T-C60DW1 ¥385,000前後(税込、6月12日発売)

70インチの大画面で8K解像度を備える「8T-C70DW1」

 AQUOSは2001年の初代モデル発売以来、今年で20周年を迎える。さらに今年は、地デジ移行に伴うエコポイント終了から10年を経ており、テレビの買い換え機に入ると同社では見ている。そこでAQUOSブランドと、4K8Kをキーに新製品を展開していこうという狙いなのだろう。

 8T-C70DW1と8T-C60DW1はそのトップモデルに位置づけられる製品で、先述の通り8KチューナーとYouTubeの8K動画再生機能をあらかじめ搭載している(コーデックはAV1の30p再生にも対応済み)。近年はコロナ禍の影響もあって、観光地などの8K動画をアップする自治体なども増えているという。そういった映像を8Kクォリティで楽しむことで、旅行気分を味わって欲しいという思いだろう。

 8Kの高精細な映像を忠実に再現するために、映像エンジンの「Medalist Z2」が新たに開発・搭載された。コントラストを緻密に再現する「スマートアクティブコントラスト」や赤、青、緑といった原色の階調をきちんと描き分けることで色彩豊かな映像を再現する「リッチカラーテクノロジープロ」を内蔵、シーンに応じためりはりのある8K映像が楽しめる。

 さらに地デジや4K放送、ネット動画などの素材が持っている精細感を推測し、微細情報を補うことで高品位な8K映像に変換する「8K精細感復元」、周囲の画素から被写体が持っている形状を推測して、滑らかな輪郭を再現する「8Kリアリティ復元」も搭載され、多様なコンテンツを8Kクォリティで楽しめるように配慮されている。

 バックライトは直下型LEDで、映像信号を自動解析して最適な明るさに制御する「メガコントラスト」技術も搭載されている。液晶パネルは照明などの映り込みを抑えてつややかな黒を再現できる、低反射「N-Blackパネル」だ。HDRはHDR10とHLG、ドルビービジョンの3方式に対応済み。

ネット動画配信サービスへのダイレクトボタンが並ぶ、新型リモコン

 また今回からリモコンデザインも一新され、上部に7つのネット動画配信サービスへのダイレクトボタンが搭載されている。テレビの電源がオフの場合でも、これらのボタンを押すだけでアプリを直接起動できる。このあたりもテレビの使われ方の変化が反映されているのだろう。

 接続端子はHDMI入力4系統で、このうち「入力3」と「入力4」のふたつが8K信号の入力が可能(8K/24p、30p、60pと4K/120p)。この他にアナログAV入力1系統やデジタル音声出力(光)なども備えている。