シャープAQUOSの4Kテレビが11モデル揃って発表された。有機ELテレビが2シリーズ4モデル、液晶テレビが3シリーズ7モデルというラインナップで、それぞれの型番と市場想定価格、発売日は以下の通り。

AQUOS OLED
4T-C65DS1 ¥495,000前後(税込、5月22日発売)
4T-C55DS1 ¥341,000前後(税込、5月22日発売)
4T-C65DQ1 ¥462,000前後(税込、5月22日発売)
4T-C55DQ1 ¥308,000前後(税込、5月22日発売)

AQUOS 4K
4T-C70DN1 ¥319,000前後(税込、5月22日発売)
4T-C65DN1 ¥275,000前後(税込、5月29日発売)
4T-C60DN1 ¥242,000前後(税込、5月22日発売)
4T-C55DN1 ¥198,000前後(税込、6月5日発売)
4T-C50DN2 ¥171,000前後(税込、5月29日発売)
4T-C65DL1 ¥209,000前後(税込、5月29日発売)
4T-C50DL1 ¥143,000前後(税込、5月29日発売)

有機ELテレビの「4T-C65DS1」

 同社によると、この10年で家庭用テレビの画面サイズは大型化が進んでいるという。具体的には2010年度は40型以上の購入比率は全体の3割ほどだったが、2020年度では約6割まで増え、さらにその半分(全体の約3割)が50型以上だという。それを受け、シャープでは50型以上のラインナップを強化、今回の11モデルもすべて50型以上の画面サイズになっている。

 有機ELテレビの「DS1」シリーズは、シャープが独自に設計・チューニングした高輝度「S-Brightパネル」を搭載し、明るく高精細な映像を実現した。さらにこのパネルの輝度性能を引き出す制御技術「Sparkling Drive Plus」を組み合わせることで、真っ黒からピークまで幅広いコントラストレンジを獲得したという。

写真右が「S-Brightパネル」を搭載した「4T-C55DS1」で、左は通常のパネルを搭載した「4T-C55DQ1」。一番明るい部分の再現性に違いが出ている

 弟シリーズの「DQ1」シリーズはセットメーカーから供給された有機ELパネルに、独自の制御技術「Sparkling Drive」を組み合わせている。

 これらの処理用には新開発の映像エンジン「Medalist S2」が使われているが、これはAQUOS 8Kに搭載された「Medalist Z2」の4Kテレビ用バージョンと考えていい。8Kテレビの開発で培った映像処理技術を応用した「4K超解像アップコンバート」や、豊かでリアルな色を再現する「リッチカラーテクノロジープロ」、メリハリのある明暗描写を行う「スマートアクティブコントラスト」といった高画質処理はこのチップが受け持っている。

液晶タイプのトップモデル「4T-C65DN1」

 一方の液晶テレビは、ユーザーの好み、コンテンツ、設置位置に応じて最適な視聴環境を提供できるよう考えられているのがポイント。視聴スタイルにジャストフィットし、生活習慣にAQUOSが応えるスマートライフを実現するという。

 それぞれのラインナップの違いは「DN1」「DN2」シリーズが低反射「N-Blackパネル」(倍速駆動)と、臨場感豊かな音が楽しめる「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」を搭載。4T-C70DN1と4T-C65DN1は直下型LEDバックライトで、他のモデルはエッジ型LEDバックライトという違いもある。

 「DL1」シリーズは等倍速液晶パネルで、4T-C65DL1が直下型LEDバックライト、4T-C50DL1はエッジ型LEDバックライトを搭載する。

スマートテレビ機能「COCORO VIVION」のトップメニュー

 なお液晶テレビも全モデルにMedalist S2を搭載、こちらは液晶パネル用に最適化されているチップだという。HDR10、HLG、ドルビービジョン信号に対応している点も全モデルで共通だ。

 この他、今回発表された11モデルでは、スマートライフに配慮した機能が多く搭載されている。使い勝手ではアンドロイドTVの内蔵で多彩なネットコンテンツに簡単にアクセスできるようになっている。またGoogleアシスタントも搭載し、音声による操作もすぐにできる(本体にマイクを内蔵)。

 シャープ独自の機能としては、「COCORO VIVION」も便利だろう。「エンタテインメント」「スマートホーム」「ヘスルケア」などのテーマに応じたサービスが一覧表示されるほか、自宅の他の家電の動作状況も画面上で確認可能。各家電からのメッセージ(洗濯が終わりました、など)も表示される。