揃った機材をどう使うか、それこそが趣味としてのAVの本質

本誌3月号では「オーティオビジュアルのニューノーマル」を検討する第一弾企画を実施しました。そこでも記した通り、特集の趣旨は2021年のオーディオビジュアル(AV)に必要な要素を再定義すること。 そこでまず行なったのは、台頭するインターネット映像ストリーミングさービス(ネット動画)を前提としたAVシステムの検討でした。

この4月号は、そこで揃った機材をどう使えばいいのかを検討する、いわば実践編。時代が変わったことでAVの基礎がまったく変わってしまったということはありませんが、AVの起点として、現有システム見直しのきっかけとして、本特集を役立てていただければ幸いです。

HiVi4月号は3月17日発売

サラウンドを実践するとなると、2chスピーカーだけで考えるオーディオシステムとは自ずと勝手が違ってくるもの。特に天井などにスピーカーを設置するドルビーアトモスへの対応を視野に入れるならば、その違いはより大きくなっていく部分もあるでしょう。ここでは普段はあまり正面から解説することのない、HiViの“流儀”を開陳します。

ただし、ここで紹介するのは基本であって、必ずしも“守らなければならない”ことばかりてではありません。必ず守るべきことがあるいっぽうで、“遊び”は常に残されています。3月号では「より高品位再生を目指すのが趣味としてのAV」とも記しましたが、各人の環境に合わせた方法論を見つけ、実践していくことこそ、その本質ではないでしょうか。

実践編のスタートはケーブル選びから。いわずもがな、ケーブルは各種ハードウェア間をつなぐ重要な役割を持っており、一から揃えればそれなりにコストもかかる。特にHDMIケーブルにいい加減な製品を選ぶと、映像が出力されない場合もあるのだ

オーディオケーブルの選択肢には、“自作”という方法もある。好みの線材を使えるうえ、長さも環境時応じて自由自在。それほど難しい作業はないので、ぜひ本誌片手にチャンレンジしていただきたい。ここでは、スピーカー/ラインケーブルの基本処理を紹介する

サラウンド音声再生のための要がAVセンター。基本的には各社の自動セットアップ機能を使うことになるが、この調整にも基本やコツがある。4月号では、本誌が製品取材前に実施する“いつもの”方法を開陳する

サラウンドの実践でもっとも苦労するのがスピーカーの設置だろう。理想形としては「ITU-R」の指針が参考になるが、問題はその通りにおける例は少ないということ。ここでは、理想通りにいかない中、どの程度の強度で位置や角度を守るべきか、ひとつずつ検証していく

第2特集は誌上「HiViグランプリ授賞式」と言える内容。本誌1月号で「グランプリ」を獲得したメーカー/ブランドにインタビューを実施。その技術詳細や2021年のうごきについて改めておはなしいただいた