エミライから、Aurenderのメディアサーバー/ネットワークトランスポート「W20 Special Edition」が、1月29日に発売される。価格は¥3,190,000(税込)。

 W20 Special Edition(以下、W20SE)は、同社ネットワークトランスポートのフラッグシップ「W20」に、さらにジッター対策や電源強化を行ない、デジタルオーディオにおけるネットワークトランスポートとして、より理想の音質を追求した製品。

ブラックモデルもラインナップ

 本W20SEでは、新たにDSD512に対応しており、そのためにDSD512専用のUSBオーディオクラス2.0出力を搭載(1系統)。超低ノイズ回路とあわせ、品位の高いデジタル出力を可能にしているという。

 ストレージは、楽曲保存用に4TBのSSDと、再生キャッシュ用に1TBのSSDの二つを内蔵。いずれも電波障害(EMI)遮断するアルミ削り出しのケースに収納されるなど、ノイズ対策もより強化されている。ちなみに、ストリーミングコンテンツなどは、再生キャッシュ用SSDを通して再生することで、安定性や音質の向上を図っているそうだ。

 オーディオ回路用にはW20に引き続き専用のバッテリー(LiFePO4)が宛がわれており、電源ラインに起因するジッターや各種歪を低減させることができるよう、設計されている。それはUPS(無停電電源装置)としても機能するそうで、突然の停電時などにも、システムを保護できるようになっている。搭載するリニア電源も新設計されているそうで、より低ノイズ化も実現。強力で、しかも安定した電源の供給を可能としている。もちろん、従来通り、外部クロックの入力も可能だ。

 コントローラーアプリ「Aurender conductor」は、従来のiOSに加えAndroid版もラインナップされ(ともに無償)、機器の設定や楽曲の再生操作などを手元で行なえるようになっている。音楽ストリーミングサービスについてはこれまでの「Tidal」「Qobuz」に加え、「Spotify」との連携も可能になった。その他、USBメモリー内の音源の再生にも対応する。

W20 Special Editionの主な特徴
・超低ノイズ電源回路を備えたDSD512対応専用USBオーディオクラス2.0出力端子搭載
・ネットワーク接続に便利な豊富端子を備えたデジタル出力機能
・設定・操作が手元で行なえるコントローラーアプリ「Aurender conductor」対応
・MQAコアデコーダーに対応(オプション)
・外部クロック入力端子搭載
・デュアルワイヤーモード対応AES/EBU出力端子
・オーディオ回路用セパレートバッテリー電源(LEP)搭載
・UPS機能搭載
・恒温槽付水晶発振器(OCXO)を搭載
・FPGAによる高精度なDSD-PCM変換
・FPGAベースの完全デジタル制御フェーズクロックループシステム(PLL)
・強力なリニア電源を搭載
・二重絶縁LANポート搭載
・USB HDDとNASの接続に対応

W20 Special Editionの主な仕様
対応フォーマット:DSD、WAV、FLAC、AIFF、ALAC、M4Aほか
対応サンプリングレート(USB出力):PCM 768kHz/32bit、DSD512(22.4MHz)
ストレージ:楽曲保存用4TB、再生キャッシュ用1TB
電源:バッテリー+リニア電源
ディスプレイ:3.7インチ有機EL×2
接続端子(デジタル出力):USB、同軸、光、BNC、AES/EBU×2(デュアルAES出力対応)
対応クロック入力(BNC75Ω):10MHz、12.8MHz、44.1kHzおよび48kHzの整数倍
デジタルデータ用端子:2重絶縁LANポート、USB Type-A×2
消費電力:40W(再生時)、70W(最大)
寸法:W430×H127×D370mm
質量:21.1kg

https://www.aurender.jp/products/w20-special-edition/