アンダンテラルゴでは、イギリスChord Companyの新製品「PowerARAY(パワーアレイ)」を発売する。価格は¥120,000(税別)。

 PowerARAYは同社独自のARAYテクノロジーを搭載したアイテムで、壁コンセントや電源タップの空きソケットに接続することでノイズを軽減してくれる電源アクセサリーだ。

 ARAYテクノロジーは、ケーブルの音楽的パフォーマンスを飛躍的に向上させる技術として開発された。当初はフラッグシップモデルのみに採用されていたが、その後オリジナルのTunedARAYから高性能のスーパーARAY、そしてよりシンプルなARAYへと複数の仕様に発展している。

 現代のオーディオシーンにおいて、音質上もっとも大きな課題となっているのが、高周波ノイズによって起きる音質上のダメージといわれる。同社ではケーブルのシグナルアースに混入する高周波ノイズを最小限に抑えるために研究を重ねてきた。

 その結果、機器内部で発生した高周波ノイズを減衰させる手法として開発されたのがARAY技術というわけだ。これは機器の空き端子(出力や入力)に接続して使用するもので、アースラインにのみ働きかけるストレートでシンプルな構成を採用している。

 信号アースライン上の高周波ノイズは特殊なARAY素子に導かれ、熱へと変換される。同社では2019年秋にこれを搭載した「GroundARAY(グラウンドアレイ)」を発売、好評を博した。PowerARAYはARAY技術を電源専用に進化させており、GroudARAY同様各端子に並列接続されるため弊害や悪影響がなく、効果的にノイズだけを減衰させ音質を大きく改善させるのがポイントとなっている。

 GroundARAYとPowerARAYの基本原理は同じだが、実際には異なる電圧状況で動作している。GroundARAYはオーディオ信号レベルのきわめて静かな状況で微小なノイズだけをキャッチしようとするもので、PowerARAYは高電圧環境でより高いノイズレベルに対応するように設計されている。