今冬の各社注目製品

残念ながら2020年度の開催が中止となった「東京インターナショナルオーディオショウ」。
しかしながら、今年も各社から魅力的な製品の数々がリリース予定。そこで、Stereo Sound 217号(12月10日発売)では、楽しみにしていたオーディオファイルの方々に向け、「誌上TIAS2020」と題して、メーカー/輸入商社ごとに各社の《この冬の注目製品》をご紹介する特集企画を用意。今回は誌面に先立ち、WEB上でその内容を一部、先行公開する。

株式会社ディーアンドエム ホールディングス
デノン編

 

 

創立110周年を機に開発された、新世代デノンを象徴する4モデル

 デノンは、今年が創立110周年という、世界的にも長い歴史を誇るオーディオブランドだ。創立時の社名=株式会社日本蓄音器商会が示すように、当初からレコード盤と蓄音器の販売を主業務とする、ソフトとハードの両面を軸に発展してきたユニークな存在でもある。
 
 同社の今年の注目機は、その創立110周年記念の4機種(グラファイト・シルバー仕上げで統一)だ。まずSACD/CDプレーヤーの「DCD-A110」は、同社が誇るアナログ波形再現技術の最新版“Ultra AL32 Processing”と、計4基の差動電流出力型DACによるQuad-DAC構成を採用した注目機。プリメインアンプの「PMA-A110」は、新型高精度電子ボリュウムと、新たに差動2段構成として安定性の向上を図った新世代Advanced UHC-MOSシングルプッシュプル増幅回路を採用。出力は80W+80W(8Ω)。MCカートリッジの「DL-A110」は、1970年以来ロングランを続けるDL103と、専用設計のヘッドシェルを組み合せた特別仕様モデルだ。
 
 山内慎一氏のコメント=以上3モデルのサウンドマネージャー(現サウンドマスター)
 
 「昨年発売のDCD-SX1 Limited、PMA-SX1 Limitedで、私が考える現時点での理想のサウンド(Vivid & Spacious=音の色彩感が豊富で反応が速い。誇張感やストレスがなく、演奏の臨場感が味わえる)を具現化できたと思います。このLimitedモデルで実現した新時代のDENONサウンドを、より多くの人に味わっていただきたいという思いを込めて、このA110シリーズを開発しました。音楽の美しさや演奏のスリルが色濃く感じられるサウンドを、ぜひ味わっていただきたい」

 高橋佑規氏のコメント=AVアンプのサウンドマネージャー

 「今回の110周年記念モデル=AVC-A110は、2018年発売のAVC-X8500Hをベースに、いっそうの音質チューニングを施したモデルです。そのコンセプトは“深淵”の追求~深い淵の奥に続く無限の可能性、その奥にあるひと筋の輝きを描き出す表現力を磨き上げること。このため、特に低域の解像度、ハイスピード化、機構の安定性、温度の安定性、の4点をじっくりと時間をかけて検討し、一つひとつ吟味しながら仕上げました」

 

Ultra AL32 ProcessingとQuad-DAC構成を採用
SACD/CDプレーヤー デノン DCD-A110 ¥280,000・税別

 

最新電子ボリュウムと新世代UHC-MOS回路に注目
プリメインアンプ デノン PMA-A110 ¥330,000・税別

 

ロングランMC型DL103と専用ヘッドシェルの組合せ
フォノカートリッジ デノン DL-A110 ¥62,000・税別

 

“深淵”を追求しAVC-X8500Hの音を徹底チューニング
AVアンプ デノン AVC-A110 ¥680,000・税別

 

 

 

「誌上東京インターナショナルオーディオショウ2020」一覧に戻る>