スピーカー部門(6)〈ペア100万円以上200万円未満〉 第1位 ソナス・ファベール Olympica NOVA V

¥1,950,000(ペア)+税

ココがスゴイ!!

さすがソナス。イタリアンメイドの見事な美音(高津)

凝縮された音像表現で、映画の声も生々しい(山本)

最低音域まで反応がよく、気持ちのいい音が秀逸(和田)

 

特選 麻倉怜士

2013年に登場した「Olympica」の全面改良モデルだ。「NOVA」はラテン語で「新しい」。上級機開発で培った技術とノウハウをふんだんに採り入れた。まず感動するのは、圧倒的な低域のパワーとエネルギー。ひじょうに質がよく、しかも量感とともに、細やかな階調感も聴ける。この安定した低音に乗って、ソナスらしいチャーミングな中域も魅力的。『エトレーヌ/情家みえ』では、潤いがあり柔らかで、でも同時に芯をしっかりと持った魅惑のヴォーカルが聴けた。安定感のうえに音楽をヴィヴィッドに奏でるスピーカーだ。

ベストワン 潮晴男

ソナス・ファベールのOlympicaシリーズが新たに「NOVA」として生まれ変わった。「Olympica NOVA Ⅴ」は3ウェイ5ユニットで構成されるシリーズのトップモデル。定在波を低減する左右非対称のリュート型のエンクロージャーを採用し、新たに設計したユニットを加えて新世代機に相応しいモノづくりと感性の融合が図られている。歪みが低減したことで各楽器の音色になめらかさが加わり、ヴォーカル曲ではシンガーの歌う姿が目に浮かぶほどの情景描写力を備えたスピーカーである。

特選 小原由夫

ソナス・ファベールの屋台骨を支える売れ筋・中核モデルが7年ぶりにリニューアルされて再登場。自社設計のドライバーはすべて新規設計。とりわけ注目したいのは、最新メソッドを採り入れた中高域のふたつのユニットで、メインバッフルから独立したフレームバッフルが与えられている。流麗なフォルムのエンクロージャーは、バスレフポートの構造も独特だ。ウーファー3基は強力で、どっしりとしたエネルギーバランスが魅力。

特選 亀山信夫

新しくなったOlympicaシリーズが文字通りNOVAを冠して登場。本機は、そのシリーズ最上位機だが、同社らしく8層の直交重ね天然木を加圧で曲面加工した造形で魅了する。システム構成も圧巻で、18cmウーファー3基をボトムにする5ユニットの3ウェイ。平行面を持たせず、かつ左右非対称にもこだわった美しい大型フロアー機だ。その音は、堂々としたフルサイズ感を最大の魅力に、繊細な描写力も誇る。まったく魅惑的な一生モンに想う。

ベストワン 高津修

もともと高級なスピーカーには、上等な家具づくりの技による工芸品の趣きがあるものだが、そうしたいわば伝統派の特徴に革新を融合させることで独自の存在感に到達した。そこがソナス・ファベール製品の値打ちに相違ないだろう。オリンピカ・ノヴァ・クラスともなれば、イタリアンメイドの濃い味が見事な美音になって表れる。当機V(5)はノヴァのトップエンドモデルで、大がかりなユニット構成が信じられないほど秀抜なまとまりだ。

特選 土方久明

新たにNOVAの名称が付与された新生Olympicaシリーズの最上位モデル。贅を尽くした美しいキャビネットは一目でソナス・ファベールらしさを感じるが、定在波を強力に防止するエンクロージャー設計との両立や、アルミ押し出し成型の「リフレックス・ポート」(バスレフ・ポート)、さらに金属フレームを採用した独立バッフルなど、高品位な音質を支える技術的なポイントも多い。クラシックに加え、ジャズやロックもグルーブ感高く鳴らしてくれるのも嬉しい。

特選 藤原陽祐

洗練されたデザイン、淀みのない清々しいサウンドで人気を博したソナス・ファベールのOlympicaが、7年の歳月を経てOlympica NOVAシリーズとして生まれ変わった。薄い木板を8層重ね合わせ、プレス機で加圧して仕上げたというエレガントなデザインが見事でしかも、しなやかに弾み、軽やかに空間に拡がっていくサウンドが実に気持ちいい。その造りのよさは響きに透明感をもたらし、ベース、バスドラもほどよく引き締まり、反応がいい。

ベストワン 山本浩司

近年のソナス・ファベールは絶好調。とくに「オリンピカ・ノヴァ」や「ソネット」等の中級シリーズの出来のよさは刮目に値する。本機はオリンピカ・ノヴァの最上位機種となる18cmトリプル・ウーファーのバスレフ型3ウェイ機。立体的なステレオイメージの再現が得意だが、筆者がこのスピーカーに惹かれるのは凝縮された音像表現の確かさだ。スクリーン両サイドに設置したときの映画のダイアローグ再生の生々しさに心を奪われる。

ベストワン 和田博巳

初代オリンピカの登場から7年、内容を一新したOlympica NOVAシリーズの最上位モデルである。エンクロージャー側面は曲げ加工を施したプライウッド構造へと変更。トップボードはダイキャストアルミニウムプレートに突き板仕上げ、ボトムもアルミニウム削り出しの重厚なプレートだ。バスレフ構造もアルミニウム押出成形のスリット型に変更されて、最低域まで含めてきわめて反応がよく、品位の高い、健やかで気持ちのよいサウンドが秀逸。

 

メーカーサイトへ>

関連記事を見る>