クリエイティブメディアから、9月末に発売された完全ワイヤレスイヤホン「Creative Outlirer Air V2」。これは完全ワイヤレスモデル、「Creative Outlirer Air」「Creative Outlirer Gold」に続く第3弾となる製品だ。リリースについては既報の通りで、ここでは2週間ほど使ってみた感想を紹介してみたい(比較対象はCreative Outlirer Gold)。

左がAir V2、右がGold。ノズルの形状は少し緩やかに変更されている

 本機の立ち位置としては、Creative Outlirer Airの後継機でありながら、同社の独自技術であるバーチャルサラウンドテクノロジーSuper X-Fiに対応したCreative Outlirer Goldの機能も取り込んだ、実に欲張りな製品に仕上げられているのである。

 基本的なスペックは3モデル共通であり、Bluetooth ver.5.0、aptX対応、5.6mmグラフェンコート振動板仕様のダイナミックドライバー、IPX5相当の防水性能といったあたりは同じ。

右がAir V2の充電ケース。Gold用と比べると若干大きく(長く)なっている

 Creative Outlirer Air V2のリリース記事にも書いたように、Air/GoldとAir V2の一番の違いは、操作系がタッチセンサーになったこと(アンテナ形状の変更なども)。それ以外では、実機を見比べてみると、イヤホン本体の充電端子の位置の変更や、充電ケースの大型化(Air V2は2mmほど長く、質量も6g重たくなっている)、付属イヤーピースの硬度アップ(少し硬くなって、装着性がアップした)、ノズル部分の先についているフィルターの形状(目が大きくなった)などが挙げられるが、それ以外にもさまざまなパーツにリファインが施されているそうだ。

ケースの充電用接点の位置が異なる

 さて、そんなCreative Outlirer Air V2の音質は、一聴して、Creative Outlirer Goldよりも、クリアネスが向上していることが分かった。Goldで若干感じられたボーカルの歯切れ悪さが払しょくされ、生々しい再現となっているのだ。

左がAir V2、右がGold。充電用接点位置と、ノズルフィルターの形状が異なっている。イヤーピースもAir V2のほうが弾力がある

 再生時の位相が整うと、音にしっとり感が出てくるというが、まさにそれ。ボーカルだけでなく、伴奏音も厚みが増し、ボーカルとの親和性が向上しているのが分かる。リズムがきちんと体感できることもあり、音楽を聴いているという感覚がより楽し気に伝わってくる。

 また先述したように、イヤーピースの硬度も変更されていて、Air V2ではかなり硬め=弾力のある仕上がりとなっており、結果、装着感も格段に高まっている。かといって、耳にイヤホンが詰まっている感はなく、適度に周囲の音も聞こえてくる(=遮音性はもともとそれほど高くない)のは好ましいもの。ノズルの根本付近にあった充電用接点が移動されているのも、耳穴への密着度に貢献しているようで、落とす心配も減ると思われる。

 価格設定も、同社の直販サイトではほぼGoldと同じとなっているが、音質面を考慮すればもう、Creative Outlirer Air V2一択と言ってもいいだろう(Airはさらに安くなっているが……)。

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