パナソニックは、臨場感あふれる画質と音質を実現した4K有機ELビエラ、HZ2000シリーズ2機種を10月16日に発売する。

TH-65HZ2000 市場想定価格49万円前後(税別)
TH-55HZ2000 市場想定価格35万円前後(税別)

「TH-65HZ2000」

 両機とも、パナソニックが独自に設計した構造や素材、パネル駆動を採用した「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイ」を昨年モデルの「GZ2000」シリーズから継続して採用している。

 また、独自のパネル制御技術「Dot ContrastパネルコントローラーPro」も改良され、明部と暗部の階調表現がより豊かになっている。さらにAI HDRリマスターの進化により、4K衛星放送の一層の高画質化を実現、高コントラストな映像を楽しめるようになった。

 音質面では、迫力の立体音響を実現するため、テレビ背面に上向きに配置した「イネーブルドスピーカー」を引き続き搭載。ドルビーアトモスに対応した音声処理回路で駆動することで、上下左右から音に包み込まれる迫力の音場再現を楽しめる。

 さらにHZ2000シリーズでは、リモコンに搭載したマイクを用いて視聴環境に最適な音質補正を自動で行う「Space Tune Auto」機能を新採用した。イネーブルドスピーカーをはじめとする各スピーカーの性能を発揮することで、さらに広い音場や音の定位感を実現したという。

背面端子部。4系統のHDMI入力はすべて18Gbpsの信号を受け付ける

 その主な特長は以下の通り。

●独自構造の「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイ」
 GZ2000シリーズで 採用したDynamicハイコントラスト有機ELディスプレイを搭載。「漆黒から眩い光の輝きまでをリニアに再現する」という理想のもと、自社工場で高精度に組み立てている。

 特別素材の放熱プレートと貼付けシートなどを独自構造で構成することで放熱性能を高め、有機ELパネルの発光性能を最大限に引き出し、高輝度化と安定した発光を可能にした。これにより、明るいシーンはもちろん、暗いシーンでの色や階調表現を独自の調整工程でより高いレベルに引き上げ、高いコントラスト性能を実現している。

●「Dot ContrastパネルコントローラーPro」
 画素単位で明るさや色の情報を制御し、高いコントラスト表現と忠実な色再現を両立する独自のパネル制御技術を搭載。Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイに最適な調整を施したDot ContrastパネルコントローラーProを採用した。

 HZ2000シリーズでは、明るさの分布まで解析し制御するアルゴリズ ムを新たに追加し、暗いシーンでのコントラスト表現をより強化している。明部についても高輝度域の階調表現を強化し、明るい部分の階調もより滑らかに表現できるようになったという。

背面上部にイネーブルドスピーカーを2基内蔵している

●「AI HDRリマスター」の進化
 AI HDRリマスターも進化した。地上デジタル放送などのSDR映像を高画質化するためにAI(人工知能)にSDR映像とHDR映像のデータベースを機械学習させ、その学習データを元に最適な画質処理を行うことで、SDR映像もHDR映像のように高コントラストに変換させている。この機能は、パナソニックとハリウッド映画製作者との協業などを通じて培った技術を活用している。

 また4K放送などのHDR映像(HLG)の画質を向上させるために、新たな画質処理アルゴリズムを採用。HLGの映像信号に含まれる明るさ情報をシーンごとに解析し、パネルの持つコントラスト性能を最大限引き出せるように高画質化処理することで、4K番組を明るく高コントラストに表示できるようになっている。

●多様なHDR再生
 HDRについては、「HDR10」「HLG」「HDR10+」「Dolby Vision(ドルビービジョン)」の4方式が再生可能。さらにテレビ本体に内蔵した光センサーで室内の明るさ情報を取得してHDR画質処理に反映させることで、ドルビービジョンの画質を最適化する「Dolby Vision(ドルビービジョン)IQ」にも対応している。

 またUHDブルーレイで採用されているHDR10のメタデータは映像全体を通してひとつなのに対し、最新のHDR方式ではシーンごとにメタデータが付与される「ダイナミックメタデータ」が採用されている。HZ2000では「ダイナミックメタデータクリエーション」機能も搭載し、シーンごとに輝度情報を解析することで、ダイナミックメタデータのないコンテンツに対しても、パネルの性能を最大限に引き出している。

 加えて、複数のHDR対応外部機器との接続を想定し、すべてのHDMI入力で4K/60p/HDR映像の伝送が可能な18 Gbps伝送に対応している。

「Space Tune」の設定メニュー

●3.2ch+イネーブルドスピーカー搭載
 テレビ正面に、トゥイーターと2つのミッドレンジユニットで構成される2ウェイ3スピーカーを3基(L/C/R)内蔵。さらにパッシブラジエーター付きウーファーユニットを左右に配置している。

 加えてイネーブルドスピーカーをテレビ背面上部に搭載し、高さ方向の音情報を表現するドルビーアトモスに対応。映画館のような立体音響を体感できる。ドルビーアトモス収録されたコンテンツだけでなく、ステレオ音声なども立体音響に変換可能なので、あらゆるコンテンツをサラウンド感豊かに楽しめる。

●「Space Tune Auto」搭載
 リモコンのマイクで音響環境を計測する「Space Tune Auto」を搭載。テレビでテストトーンを再生し、視聴位置でリモコンのマイクで計測。天井や壁からの距離や反射の影響などを解析し、視聴環境に合わせた最適な音質補正を自動的に行なってくれる。

●転倒防止スタンド搭載
 スタンド底面が設置面から離れる力が働くと、テレビ台にしっかり吸着して倒れにくくする「転倒防止スタンド」を搭載。有機ELディスプレイとデザインをマッチさせるため、薄型デザインを採用した。スイーベル機能も搭載し、視聴位置に合わせて見やすい向きに変えたり、掃除の際に手の届きやすい向きに変えたりするなど便利に使えるよう配慮されている。

好評の「転倒防止スタンド」。支柱の後ろにあるスイッチで吸着のオン/オフができる仕組みだ

 またパナソニックでは「ホームビューイングキャンペーン」もスタートしている。これは、対象ビエラや4Kディーガとのセット購入で最大7万円のキャッシュバックが受けられるもの。

 対象ビエラ(HZ2000、HZ1800、HZ1000、HZ950)を購入すると機種に応じて最大3万円、さらにパナソニック製プラズマテレビをお使いの方がHZ2000、HZ1800、HZ1000を購入した場合は2万円がキャッシュバックされる。4Kディーガとのセット購入でさらに2万円のキャッシュバックも準備されているので、対象機種などの詳細は同社サイトで確認していただきたい。

 購入期間は2020年10月1日〜12月31日、応募期間は2020年10月1日〜2021年2月1日16:59までだ。

「TH-65HZ2000」「TH-55HZ2000」の主なスペック

●画面サイズ(アスペクト比):65V型(16:9)、55V型(16:9)
●パネル:有機ELパネル
●解像度:水平3,840×垂直2,160画素
●内蔵チューナー:BS4K・110度CS4K×2、地上デジタル×3
●内蔵スピーカー:ミッドレンジスピーカー×6、トゥイーター×3、ウーファー×4、イネーブルドスピーカー×2
●接続端子:HDMI入力4系統、ビデオ入力1系統、光デジタル音声出力1系統、ヘッドホン/イヤホン端子1系統(サブウーハー端子兼用)、LAN端子1系統、USB端子3系統(USB1のみUSB3.0対応)
●消費電力 (待機時):65型=563W(約0.3W)、55型=424W(約0.3W)
●寸法/質量(スタンドあり):65型=W1446×H913×D350mm/約41.0kg、55型=W1225×H789×D350mm/約34.0kg
※オプション:壁掛け金具TY-WK5L3R¥27,000(税別)