ゼンハイザーから、同ブランドとして初めてとなるミッドレンジ価格帯のワイヤレスイヤホン「CX 400BT True Wireless」が発表された。市場想定価格￥23,500（税別）で、9月下旬の発売予定だ。
一番の特長は、完全ワイヤレスの最上位モデル「MOMENTUM True Wireless2」のスペックを受け継ぎながら、手の届きやすい価格帯を実現したことだろう。そこには、“心震わす感動音質〜あなたの想いのままに〜”というテーマをより多くのユーザーに届けたいという思いが込められている。
「CX 400BT True Wireless」はブラックとホワイトの2色展開
その中でも最優先事項は「音質」で、そのためにMOMENTUM True Wireless2と同等の7㎜ドライバーを採用している。このドライバーは、ドイツ・ハノーファーの本社で開発されたもので、現在もドイツの工場で生産されているそうだ。
BluetoothのコーデックはSBC、AAC、aptXの3種類に対応し、高品位な伝送も可能となっている。さらに、最上位モデルでも採用されているLDSアンテナと、高品位クアルコム社製チップを搭載することで安定した接続性にも配慮した。
またエルゴノミックデザインを採用し、多くのユーザーにフィットする安定感を実現している。同時に高い遮音性も備えて、音質改善にもひと役かっているようだ。
操作面でも上位モデルと同じタッチパネルセンサーを採用し、直感的な操作性を獲得している。操作内容についてはスマホアプリからカスタマイズも可能で、今後のアプリアップデートでより細かなチューニングにも対応する見込みだ。
バッテリーの持続時間は本体のみで最大7時間、充電ケースと組み合わせると最大20時間をクリアー。質量も本体が12g、充電ケースが37gと軽量なので、常時持ち歩いても苦になることはない。
MOMENTUM True Wireless2との違いとしては、ノイズキャンセリングや外音取り込み機能の有無、防水機能がついていない（MOMENTUM True Wireless2はIPX4）といった部分で、通勤時や屋外で使うことが多い方はMOMENTUM True Wireless2、よりカジュアルに使いたい向きはCX 400BTといった選び分けになるのだろう。
「CX 400BT True Wireless」（左）と「MOMENTUM True Wireless2」（右）。CX400BTでは充電ケースのサイズがひとまわり小さくなっている
発表会場でCX 400BTの音を確認させてもらった。本体が軽いこともあり、装着感はとても快適。デザイン自体はとてもオーソドックスなものだが、耳に装着した時の安定感も高い。
そのサウンドは、女性ヴォーカルが高域まで綺麗に伸びているし、ベースやドラムも重さを備えた低音として再現する。クラシックの楽曲でもバイオリンの細やかさ、ベースの朗々とした響きもきちんと確認できた。低音は上位モデルに比べてややタイトな印象もあったが、これはエージングによって変化していくのかもしれない。
「CX 400BT True Wireless」の主なスペック
●型式：ダイナミック・カナル型
●使用ドライバー：7mmダイナミック型
●再生周波数帯域：5Hz〜21kHz
●感度：107dB（1kHz/1mW）
●無線規格：Bluetooth 5.1
●BluetoothコーデックSBC、AAC、apt-X
●連続再生時間：イヤフォン本体 最大7時間、ケース併用で最大20時間
●充電時間：1.5時間（フルチャージ）/10分（1時間動作）
●質量：約49g（本体）
※付属品：USB-C充電用ケーブル、イヤーピース（XS/S/M/L）