JVCケンウッドは、ビクターブランドから、「EXOFIELD」(エクソフィールド)技術を搭載したワイヤレスシアターシステム「XP-EXT1」を8月上旬に発売する。市場想定価格は¥100,000(税別)を予定。

 エクソフィールドは同社独自の頭外定位音場処理技術で、ヘッドホン試聴時にもスピーカーで聴いているかのようなサウンドを、個人特性に応じた最適な音場効果で再現する。2017年5月にはこの技術を使って、自分だけの頭外定位音場を提供する「WiZMUSIC」(ウィズミュージック)というサービスも提供していた。

「XP-EXT1」のヘッドホン部

 従来はステレオ2ch向けだったが、今回は「ドルビーアトモス」や「DTS:X」などのマルチチャンネル音源(7.1.4サラウンド)の再生に対応。自宅にいながら映画館やライブ会場、スタジアムのような立体音場を体験できるという。また、新開発の専用スマートフォンアプリにより、これまで専用オーディオルームで行っていた個人特性の測定が自宅で簡単にできるようになっている。

 「XP-EXT1」の主な特長は以下の通り。

●頭外定位音場処理技術「EXOFIELD」がマルチチャンネル音源の再生に対応
 ステレオ2chに加えて、7.1.4のマルチチャンネル音源の再生に対応。「ドルビーアトモス」「DTS:X」などの音声フォーマットを、マルチチャンネルスピーカーで聴くようなリアルな音場で楽しめる。

●2. 2ch、5.1chなどのコンテンツを7.1.4サラウンドにアップミックス
 2chや5.1chなどのコンテンツを7.1.4サラウンドにアップミックスでき、開放感のある全方位の広い音場で楽しめる。

●専用スマートフォンアプリで個人特性の測定が可能
 新開発の専用スマートフォンアプリ(iOS 11、12、13およびAndroid 6.0〜10.0)により、自宅でも簡単に個人特性の測定が可能。ヘッドホン部に内蔵したマイクで特性を測定し、アプリ内のデータベースから最適なデータを抽出・生成することで、マルチチャンネルスピーカーの立体音場と定位を再現する。また、スマートフォンからイコライザー調整などのリモート操作も可能。

●2.4/5GHz帯デュアルバンドワイヤレス伝送
 プロセッサー部とヘッドホン部は2.4/5GHz帯デュアルバンドのデジタルワイヤレス伝送を採用。周囲の環境に合わせて音が途切れにくい伝送帯域を自動選択してくれる。

●大口径φ40mm高磁力ネオジウムドライバーユニットを搭載
 40mmの高磁力ネオジウムドライバーユニットにより、臨場感豊かでパワフルなサウンドを再現。

●長時間のリスニングでも快適な大型ソフトイヤーパッドを採用
 遮音性と装着感に優れ、耳をやさしく包み込む大型のソフトイヤーパッドを採用。長時間の連続使用でも疲れにくく、快適なリスニングが楽しめる。

「XP-EXT1」のプロセッサー部

●4Kパススルー対応HDMI入出力端子を装備し、eARC機能にも対応
 4K信号にも対応したHDMI入力を3系統搭載し、BDレコーダー/プレーヤーや4K衛星放送チューナーなどを同時接続できる。eARC機能にも対応しているので、ストリーミングデバイスから非圧縮のマルチチャンネル音声信号をテレビ経由で伝送可能。

●コンテンツに合わせて選べる4つのサウンドモードを搭載
「CINEMA」……音の迫力や音場に包まれるような没入感が楽しめる
「MUSIC」……楽器やヴォーカルの生々しさ、質感をクリアーに表現
「GAME」……周囲の音をとらえ、物体の移動や距離感を忠実に再現
「CUSTOM」……5段階の可変イコライザーを搭載し、好みに合わせて音質を設定・記憶できる

 また初回生産限定特典として、「ドルビーアトモス」体験デモディスクと、4J UHDブルーレイ『ボヘミアン・ラプソディ』も同梱されている。こちらは賞品がなくなり次第終了するので、気になる方はお早めに。

「XP-EXT1」の主なスペック

ヘッドホン部(受信機)
●型式:密閉ダイナミック型
●使用ユニット:φ40mm
●質量:約330g

プロセッサー部(送信機)
●接続端子:HDMI入力3系統、光デジタル音声入力1系統、アナログ音声入力1系統、HDMI出力1系統(eARC対応)
●寸法/質量:W266×H30×D154mm/約530g(ACアダプター、接続コード別)
●付属品:ヘッドホン収納専用ポーチ、充電用USBケーブル、個人測定用ケーブル、ACアダプター