コードの2goは、単体DACであるHugo2にドッキングすることで同機をDAP化/ネットワークプレーヤー化
してしまう革新的な外付モジュール。弟モデルのMojoとPolyの関係性と同じで、大きくは

①マイクロSDカードに保存された音源を聴く
②WiFi接続(LANポートも装備)によりDLNA/Roon/エアプレイ経由でNASの音源やストリーミングを聴く
③ブルートゥース接続やエアプレイ経由でスマホの音源やストリーミングを聴く

といったことができるようになる。ネットワーク系の設定は専用のスマホアプリ「Gofigure」で行ない、音源の再生は、①②の場合は専用アプリのほか「MPD Player」「8player Pro」といった対応アプリを、③の場合は各種ストリーミングサービスの専用アプリを使う。Mojo+Polyコンビよりも「Gofigure」との連携や操作性が向上しているので、一度接続設定をしてしまえば後々煩わしい操作をくり返す必要はない。サイズ感は、ドッキングした状態でも少し分厚めの新書といったところ。一般的なDAPよりは大きいが、それでも充分ポータブルとして通用するサイズだ。

コード 2go(左部)を単体DAC Hugo2(右部)にドッキングした状態。Hugo2本体は別売り。実勢価格30万円前後

 HiViベストバイ企画でも音のいいDACとして長く上位にランクインし続けるHugo2なので、そこにプレーヤー機能が加わることのメリットは大きい。というか、2goを得たことでいよいよHugo2本来の魅力が全開になったとさえ感じる。デノンのヘッドホンAH-D7100を組み合わせ、①の方法で矢野顕子+TIN PAN「大いなる椎木」(48kHz/24bit)を聴くと、ヴォーカルとピアノを中心としたシンプルな4リズムが頭内に立体的に浮かび上がる。Hugo2らしいナチュラルで血の通った音色はそのままに、音場の透明度はPCとのUSB接続時に比べて格段にアップしている。

 次に②。DLNA経由で自室のデラN100+E100に保存したベック「Morning」(96kHz/24bit)でもヴォーカルや弦楽セクションの質感の豊かさ、ギターのストロークの繊細な耳触りに心奪われる。ヘッドホンリスニングでここまで強く歌い手の実在感を意識したのは初めてかもしれない。もちろん③でもスマホの直聴きとは比べものにならない音を聴くことができるが、せっかくこのコンビを使うならやはり外出時は①、自宅では②を基本としたいところだ。

 ポータブル派/据置派に関係なく大きな恩恵が受けられるので、Hugo2ユーザーの方には迷わず導入をおすすめしたい。

2go本体。Hugo2とは2つのmicro USBで接続し、ピンで固定する。

MUSIC STREAMER/PLAYER CHORD 2go オープン価格(実勢価格14万9,980円前後)

●接続方式:Bluetooth 4.1(A2DP)、
      無線LAN(IEEE 802.11 b/g/n 2.4GHz)、有線LAN(ギガビット)
●ストレージ:microSDメモリカードスロットx2(各2TB、計4TBまで対応)
●再生サポート:Roon、DLNA、Airplay、Bluetooth
●対応形式:WAV、FLAC、AIFF、ALAC、AAC、OGG、WMA、MP3、DFF、DSF
●対応サンプリング周波数/量子化ビット数:〜11.2MHz(DSD)、〜768kHz132ビット(PCM)
●寸法/質量:W約100×H約22×D約50mm/約155g
●問合わせ先:(株)アユート http://www.aiuto-jp.co.jp