エミライから、Noble Audioの新作ユニバーサルIEM「Sultan」が、7月10日に発売される。価格はオープンで、想定市場価格は¥327,000前後。

 Sultanは、同ブランドのフラッグシップモデル「Khna」発売以後に蓄積した知見を活かし、ドライバー構成やネットワークを洗練させた新たなフラッグシップ機。搭載ドライバーは、静電型、バランスド・アーマチュア(BA)型、そしてダイナミック型というハイブリッドタイプで、再生周波数帯域は10Hz~70kHzという驚異的なワイドレンジを実現している。

 特に超高域部分の再生においては、Khanのピエゾドライバーに替わって、本Sultanでは先述の通り静電型にスイッチしている。結果、同ブランドとしてはもっとも広い再生周波数帯域を獲得することに成功したという。ちなみに、静電ドライバーにはSonion型をチャンネル当たり2基搭載し、ドライバーを駆動させる専用アンプ(昇圧用トランス)の小型化も実現、ハウジング内への内蔵を可能にしている。

 なお、ドライバーについては、BA型には米Knowles製を中域用2基/高域用2基、ダイナミック型は10mm径を1基搭載しており、合計では実に7基にもなる。

 ハウジングはアルミブロックからの削り出し(CNCマシニング)によって成形し、フェイスプレートはすべてハンドメイドされているという。そのため、フェイスプレートは左右、および個体によって模様が異なる仕上がりになっているそうだ。ノズルは、耐久性と堅牢さを兼ね備えたステンレス製となっている。

 ケーブルは脱着可能で、コネクターはカスタム2ピン仕様。ケーブルは、OCC導体採用のモノクリスタル・カッパー・ワイヤーとなる。

Sultanの主な仕様
ドライバー構成:超低域・低域用 10mm径ダイナミックドライバー 1基
        中域用 Knowles製BAドライバー 2基
        高域用 Knowles製BAドライバー 2基
        超高域用 Sonion製静電型ドライバー 2基
再生周波数帯域:10Hz~70kHz
クロスオーバーネットワーク:4-way crossover
能率:115dB @1kHz
インピーダンス:16.5Ω
コネクター:2-pin/0.78mm
付属品:イヤーチップ、ハードケース(防水仕様)、ほか