オーディオテクニカから、MCカートリッジなど3モデルが発表された。いずれも6月19日に発売される。

●MCステレオカートリッジ
AT-ART9XA ¥150,000(税別)
AT-ART9XI ¥150,000(税別)

●アルミニウム製ヘッドシェル
AT-LH11H ¥11,000(税別)

空芯型の「AT-ART9XA」

 MCカートリッジ2モデルは、どちらもデュアルムービングコイル方式を採用した製品で、AT-ART9XAは空芯型、AT-ART9XIは鉄芯型という点が異なっている。

 AT-ART9XAは、高域だけでなく中低域の表現に定評のあるシバタ針と、応答特性に優れたφ0.28mmソリッドボロンカンチレバーを採用。さらに、アーマチュア(コイル巻き枠)の設計を見直すことにより、発電コイルの断面積を約20%アップ。0.2mVの出力電圧を獲得している。寸法/質量はW16.8×H17.3×D25.0mm/8.5g。

 一方のAT-ART9XIは、音楽信号を忠実に読み取る無垢特殊ラインコンタクト針と、応答特性に優れたφ0.28mmソリッドボロンカンチレバーを採用。0.5mVの出力電圧を実現したことで、ダイナミックな音楽再生が可能になっている。寸法/質量はH17.3×W16.8×D25.0mm/8.5g。

鉄芯型の「AT-ART9XI」

 その他の両モデル共通の特徴は以下の通り。

●高セパレーション、ワイドレスポンスのデュアルムービングコイル
●磁気エネルギーを高めたネオジウムマグネットとパーメンジュールヨーク
●コイルにPCOCCを採用し高忠実度伝送
●安定した再生の基礎となるアルミニウム削り出しベース
●不要な寄生共振を抑えるハイブリッドボディ
●ヘッドシェルまたはシェル一体型トーンアームへの取り付けも容易な、カートリッジ側ネジ切り仕様

AT-ART9XA/AT-ART9XIの主なスペック

●型式:MC型
●再生周波数範囲:20Hz〜50kHz
●針圧:1.6〜2.0g(1.8g標準)
●コイルインピーダンス:12Ω(1kHz)
●直流抵抗:12Ω
●推奨負荷抵抗:100Ω以上(ヘッドアンプ接続時)
●カンチレバー:φ0.28mmソリッドボロン
●垂直トラッキング角:20°
●カートリッジ取り付けねじ穴:M2.6×2

 ヘッドシェルのAT-LH11Hは、高品位アルミニウム製で、不要振動を低減する硬質アルマイト仕上げを採用。AT-OC9X/AT-ART9Xシリーズのような取り付け用の穴にネジ切りのあるカートリッジに最適だ。本モデルを使えば、AT-OC9X/AT-ART9XシリーズのカートリッジをAT-LP3/AT-LP7のトーンアームに取り付け可能という。OFC(Oxygen-free Copper)のリードワイヤーも付属している。

AT-LH11Hの主なスペック

●ターミナルピン:PCOCC
●リード線:OFC
●寸法/質量:H18.5×W17.0×D41.7mm(コネクター部、突起部除く)/約11.5g(リード線含む、取り付けビス除く)