さて、前回までで『スター・ウォーズ』のパッケージソフトの歴史を、1977年発売の8mmフィルムから2011年発売のブルーレイまで振り返ってみた次第。

 フィルムへの光学記録からビデオテープへの磁気記録、光ディスクではLDのアナログダイレクトFM変調記録、DVDのデジタルMPEG2圧縮、ブルーレイのMPEG4 AVC圧縮と、映像だけとっても常にその時代の最先端技術が使われてきたわけで、『スター・ウォーズ』という作品がいかに長く愛されてきたかがわかります。

 で、光ディスクのパッケージとしてはこれが最後になるであろうUHDブルーレイがあと2週間ちょっとで日本でも発売される! 映像は4K/HDRで音声がドルビーアトモスと、どちらもこれまた最新フォーマットで収録されているし、画質・音質に期待するなという方が無理かと。

 そして、その気になるUHDブルーレイがこちら。

『スター・ウォーズ スカイウォーカー・サーガ4K UHD コンプリートBOX』 ¥50,000(税別)

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け4K UHD MovieNEX』 ¥8,000(税別)

 『スカイウォーカーの夜明け』ももちろん要チェックだけど、この連載で書いてきたとおり、個人的には『EP4』は外せない。今のところ日本では『EP4』などのUHDブルーレイは単品発売の予定がないようなので、BOXに手を出すしかないなぁ(米国盤『EP4』もオーダー済みだけど、コロナの関係でいつ届くかわからなくなった……)。

 なんてことを考えていたら、酒井俊之さんから耳より情報が。なんでも、アメリカのアマゾンPrime Videoで4K/HDRの『EP4』の配信がスタートしているとか。日本では今のところアマゾン、ディズニーデラックスなどの配信版『EP4』は2K/SDRのみだけど、北米では先行しているわけですね。

 そう聞いてしまうとチェックせずにいられないのがマニアの悲しい性。“そこに4K/HDR『スター・ウォーズ』があるなら、観ないではいられない”のです。

アメリカ版のFire TV Stick 4K。ハードウェアとしては、日本国内で販売されているものと同じのようです

 そこで取り出したのは、アメリカ仕様のFire TV Stick 4K。ちなみにFire TV Stickには地域制限がかかっていて、日本で販売されている製品はAmazon.comにはアクセスできない……のだけど、わが家のFire TV Stick 4Kはアメリカで購入したもので、アメリカのPrime Videoが再生可能。

 なお、Amazon.comではFire TV Stick 4Kのアメリカ国外発送を受けてくれないので、日本からのオーダーは不可。ぼくはアメリカ在住の友達に買って来てもらいました。また、デバイスがあればいいわけではなく、IDについても色々制約はあるのでご注意を(詳細は割愛)。

 ということで、アメリカPrime Videを呼び出すと、確かに『A NEW HOPE(4K UHD)』というタイトルがあった。しかも「Buy Movie UHD $19.99」だから、これは買うしかない!

Prime Videで『A New Hope』を検索

 アメリカPrime Videoの『EP4』のスペックは、映像が4K/HDR(HDR10)で、音はドルビーデジタル プラスの5.1ch(48kHz)。ドルビーアトモスを期待したんだけど、それは高望みだった模様(アメリカDisney+ではアトモスで配信しているらしいけど、わが家では未確認)。

 さて、こうして思いがけず4K/HDRの『EP4』が手に入ったわけだけど、わが家のプロジェクターはソニーVPL-VW1100ESでHDRには非対応。これはあまりにも悲しい! しかしさすがにプロジェクターを買い換える予算もないので、急遽メーカーのご厚意にすがることにしたのです。

(取材・文:泉 哲也)

4K/HDRコンテンツを、オリジナルの状態で再生するために、対応プロジェクターを借用して、自宅のリビングシアターにセットした。詳しくは次回!