アストロデザインは、国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)総合テストベッド研究開発推進センターが主催する、“さっぽろ雪まつり”8K非圧縮映像伝送実験に参加、札幌・大阪間で8K/3Dライブ映像の伝送に成功したと発表した。
今回の実験は、NICTと産学官57組織が技術や人材、機材を持ち寄り、札幌・大阪・東京・沖縄などの複数拠点を結んで、通信・映像に関する技術検証を中心として行われたものという。
アストロデザインは、「フル解像度8K非圧縮ストリームによる立体映像配信」の実験に参加し、フル解像度8K映像(YUV4:2:2/10bit)を非圧縮で遠隔伝送、大型プロジェクターによる3D映像再現に成功したそうだ。
実験は2月4日(火)~7日(金)に、さっぽろ雪まつり 大通会場とグランフロント大阪 北館2F
『The Lab.』アクティブラボを結んで行なわれた。使用機材はマルチユース8Kカメラが「CM-9010-B」、ワークステーションに「Tamazone Workstation AW-8800」、8Kプロジェクターが「INSIGHT Laser 8K Imaging by ASTRO」という構成で、いずれもアストロデザインの製品だ。
札幌会場では、3D撮影に必要な右目用、左目用それぞれの映像を2台の8Kカメラで撮影。2台のカメラの設置位置は、雪像との視差角と距離から算出している。同時にTamazone Workstationへの非圧縮収録を行ない、雪像のプロジェクションマッピングが行なわれていない時間帯にループ再生している。
非圧縮8K映像のIP伝送には1映像素材あたり48Gbps(ヘッダーによるオーバーヘッドを含む約51Gbps)の帯域が必要となるため、100Gbps回線を2本使って伝送されている(一部区間は光伝送装置による光波長多重)。
再生側の大阪会場には8Kプロジェクターが設置され、非圧縮8K/3Dパブリックビューイングを実施。フレームシーケンシャル方式により、左右それぞれ60p、両目で毎秒120pの映像として投写し、偏光3Dメガネを着用することで超大画面での8K/3D立体映像を実現した。