ソニーから、テレビの音を手元で聴けるワイヤレススピーカー「SRS-LSR200」が、2月22日に発売される。価格はオープンで、想定市場価格は¥20,000前後。

 SRS-LSR200は、充電機能付き送信機とバッテリー内蔵のワイヤレススピーカーがセットになった商品で(2ピース構成)、テレビの音を専用の送信機で送り、手元(近く)に置いたワイヤレススピーカーでその音を受信・再生して楽しむという、いわゆるお手元スピーカーとなる。前モデル「SRS-LSR100」のユーザーからの要望を取り入れ、使いやすさ、テレビとの接続のしやすさ、そして音声の聴き取りやすさ、を改良したモデルとなる。

 まず、聴き取りやすさについては、音響メーカーらしくオーディオ的なアプローチが行なわれている。“声”を聴き取りやすくするために、前モデルの2スピーカー+1パッシブラジエーター構成が、声専用のユニットを追加した3スピーカー構成へと改良されている(パッシブラジエーターも1基から2基へ増やされている)。

内部には40mm径のユニットが3基搭載されている。中央が声専用品

 同時に筐体への搭載も、声専用スピーカーをセンターに配置し、左右用のスピーカーとは部屋を仕切って独立させている(ボックス構造)ので、左右音声からの影響(干渉)などを排し、クリアなサウンド(声)が聴けるように作り込まれている。

声専用ユニットは独立構造となる

 また、この声専用のスピーカーは、搭載された音声モード「はっきり音1」「はっきり音2」を選択時に駆動し、音声に含まれる声の周波数を抜き出して再生してくれる。違いは、「1」では声の帯域を抜き出して再生するだけだが、「2」になると、さらに加齢によって聴き取りにくくなる帯域を増強してくれるようになるところだ。

 この処理には専用のDSPが使われており、それもクリアな音声を再現・再生するのに役立っているだろう。実際にデモ音声を聞いてみると、筆者はまだ聴き取りにくさを感じる年齢ではないが、機能をオン(1)すると、声が画面の中央にフォーカスするようで、サラウンド再生時にセンタースピーカーを付加したような効果が得られた。もちろん、声そのものもクリアに再生されている。

 接続性では、テレビとの接続に必要なケーブル=光デジタル、アナログ音声(3.5mmステレオミニ)が同梱されており、さらに、接続方法が図(イラスト)と使用ケーブルの色分け+数字で表示されているので、初めての人でも戸惑うことは少ないだろう。ただし、光デジタルケーブルを使う(接続)時は、テレビの音声出力の設定を「PCM」にしておく必要がある。

 使いやすさについては、使用頻度の多い電源(オンオフ)&音量ダイヤルについて、数々の試作を経て、掴みやすさや位置の把握のしやすさなどをチェック、最適なデザインにまとめているそう。なお、本製品からテレビの電源オンオフ、放送&チャンネル切り替えも行なえる。

SRS-LSR200の主な仕様
ユニット:40mm径×3
実用最大出力:1W+1W(はっきり音機能オフ時)
出力端子:3.5mmステレオミニ
内蔵バッテリー:リチウムイオン電池
連続使用時間:約13時間(はっきり音オフ時)
充電時間:約3時間
寸法:W182×H77×D87mm(ハンドルを下げた状態)
質量:約630g